ほんきっき

アスペルガー夫に悶絶する新妻のほんきにっき

一体いつになったらアスペ夫は妻にお金の管理を任せるのか

今月中に解決したいこと→アスペルガー夫との長きに渡る金銭管理問題。

 私の夫(アスペルガー夫全体の特徴であろうが)は

・お金の管理ができない

・なのに妻にお金の管理を任せない

 いつから揉めているか振り返ると、結婚から今まで1年半、揉め続けている。

そして今も解決できずにいる。いい加減、私もストレスが溜まっておかしくなりそうだ。

 アスペルガーADHDの特徴をおさらい。

・全体を考えるのが下手

・不要なものまで買ってしまうので無駄が多い

・計画的に考えられない

・自動振替の手続きが面倒でできないため支払いが滞る

・振込期限に支払えない

・計画的に貯金ができない

 うん、夫に全て当てはまる。

未だに私に管理を任せないため、夫の支払いが遅れていることに私ができることもなく、目の前で見ているしかない。「支払いが遅れるって、金融事故っていうんだよ?わかってる?大人としてやっちゃいけないんだよ?」と伝えてみるが、全く頭にインストールされない。

 他にも、管理できない割に簡単にカードを切るため、気づけば支払いが間に合わないという状況になっている。それでも、本人にそれがダメだという認識はゼロで、「俺は上手くやっている」と豪語している。

 先月の被害→カード支払いに17万円足りないから「払って〜」と気軽に言ってきたこと。私はブチギレ、夫は私がブチギレたことに逆ギレ。大惨事だった。

 もう、本当にこの男とどうやって結婚生活をやっていくのかわからなくなった。

 結婚前に夫が言ってくれていたこと→「結婚したらお金のことは全て私に任せる」

だから結婚後まで待った。だけど結婚後にさぁ管理を任せてもらおうと、「お金の管理させて」と切り出すと、決してうんとは返事をしなかった。夫は「新婚旅行とか、結婚費用の清算が終わるまで待って」と今度は言い出した。

 しぶしぶ待つこと数ヶ月。しかし待てど暮らせどお金の管理は私に回ってこない。

何度か様子を見て「お金の管理させて」と言い、その度に難癖つけて「待って」と夫が言う。それを繰り返し、はや1年半が経った。

 その間に夫がアスペルガーだと私は確信し、だからこんなにお金の管理で揉めるんだと、理由もわかった。アスペルガー夫のこだわりの強さに呆気にとられるばかり。

でも、こうやって必死の抵抗を見せる本人も、いざ妻にお金の管理を任せればすぐその変化にも慣れる。そうすれば、変化前の状態など思い出すこともなく、快適なはずなのに。

 アスペルガーって、変化を異常に嫌う。

私が彼に変化を強いろうとすると、本人の抵抗とキレ具合はものすごい。私はその反発に疲れ切ってしまっている。

でも、相手は本人が認めようが認めまいが、ある種の障害者。そして私は障害者の妻。それを私たちが見て見ぬ振りをしても、何も始まらないように感じる。本人に自覚してもらい、私は上手くやる方法を考える。諦めるときは、離婚するときだろう。でも、新婚でさすがに簡単に諦めるのも癪に触るので、自分なりにもう少しやってみようと思っている。

 とりあえずはこの金銭問題を年内に蹴りをつけてやる。

 

どうか、気持ちよく年を越せますように。

 

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【本当の救済対象】人気No.1記事とアスペルガー妻の心の叫び

仕事が多忙を極めてしばらくブログをお休みしていました。

これからまた少し落ち着きそうなので、改めてブログを書いていきたいと思っています。

 

人気No.1記事について

 

久々にブログ管理画面を開いてびっくりしたことが一つ。

 それは、とある意外な過去記事がかなり読まれているということ。

 その記事がこちら。 

yukimimame.hatenablog.com

 

検索ワードは、アスペルガー 夫 特徴」だそうだ。

 

皆、夫がアスペルガーかどうか、またアスペルガーだとしたらどんな特徴なのか、そんなことを探されていらっしゃるのだろうか。

 

このことに関係して、私は下記の仮説を立てている。

 

アスペルガーADHDなどの発達障害の本人もある程度の「生きづらさ」や「日常生活における支障」を感じて生きていらっしゃる方は多いだろうが、それ以上に救いの手を求めているのはその「配偶者」である。

 

アスペルガーに関しては、女性より男性の方が4倍多くいると言われている。つまり、夫婦においては妻がアスペルガー夫を持つパターンが非常に多い。

 

私と同じように、アスペルガー夫の家庭での行動、言動に悩み、苦しんでいる方は相当数いらっしゃると思う。

 

ただ、私がアスペルガー夫を見てていつも思うこと。それは、本人は全く困っていない。

 

ではだれが困っているか。それは紛れもなく、妻である・・

 

私!!!

 

と声高らかに叫ばせていただきたい。

 

NHKハートネットという福祉情報番組のサイトがある。そのサイト「みんなの声」という、人々が体験や意見を書き込めるページがある。

そこには障害や精神疾患、依存症など様々なスレッドがあるが、びっくりすることは、その中の「カサンドラ症候群」のスレッド書き込みが異様に多いこと。

www.nhk.or.jp

 

その書き込み数なんと808件。

他スレッドが100件未満のものが多く、かなり多くても300〜400件程度なのに、

カサンドラ症候群を訴える人々の書き込みが倍以上と、明らかに多すぎる。

 

しかも、すこし読んでいただくとわかるが、皆さんの書き込み内容が深刻である。

www.nhk.or.jp

 

カサンドラ症候群とはなに?と思われた方はこちらをご覧ください。

カサンドラ症候群 - Wikipedia

 

 

個人的な考察だが、アスペルガーなどの発達障害者はなんらかの特別な能力を持っている方が多く、その能力を発揮できる環境にさえ身をおけば、本人は果てしのない賞賛と尊敬を浴びてなんら問題なく生きることができる。

むしろ、一般人では成し得ないほど成功し、富と名声を得ることができる。

 

一方深刻なのは、その発達障害者を配偶者に持つ妻(夫)である。

 

彼らは例外なく苦境に立たされ、解決の糸口が見つからず、抱え込み、悩み、そしてそれがついにはカサンドラ症候群という心身の不調となって弱り切ってしまう。

しかも現状は他国より国内における理解がなく、国としての意識も低いため対処法もままならず、助けてもらう方法もわからず、自分のせいだと思い込み、孤独に苛まれる。

そうして生まれるのが「カサンドラ症候群」という心身の変調が生まれる。

 

私は自分がその立場に立って初めてわかったが、

アスペルガーADHDの妻・夫の方が明らかに本人より困っているということ。

そして、救いを求めているということ。

 

今の私には、自分の家庭でのアスペルガー夫とのやりとりを発信するぐらいしかできることはない。

それでも、救いを求めて家庭で孤独感に感じる方々へ向け、少しでもなにか役に立つことを書いていきたいと思っている。

 

自分がこの立場だから言えることがあると思う。

 孤独を感じてどうしようもなく行き詰まっている方へ

「一人じゃないですよ」

 と、お伝えしたい。

 

私も毎日泣いて怒って、どうすればよいかわからずもがき苦しんでいる。

 それでも、同じ境遇の方に出会えば、私も心がラクになるように感じる。

 

必要な方へ、どうか届けたい。

 

そんな思いで、またブログを少しずつ更新していきたいと思っています。

 

今後ともよろしくお願いいたします。

 

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結婚後1年間で蓄積した13個のアスペルガー夫への怒りリスト

現在、アスペルガー夫と喧嘩中だ。

家庭内、ザ・冷戦状態。

 

 

これをきっかけに、私の彼に対する怒りを、冷静にリスト化して分析してみることにする。

 

なぜなら、常に色々なことに不満があるため

怒りの根源が多く複雑になってきたからだ。

 

 

結婚して1年2ヶ月。

アスペルガー夫への怒りをざっくばらんにリスト化すると、下記の13個になった。

 

 

私と同じようにアスペルガー夫を持つ妻の方も

多くの項目を共有しているのではないだろうか。

 

 

 

<13個のアスペルガー夫への怒りリスト>

 

1. 自己中心的

 a. 自分のしたいことしかしない

 b. 自分の食べたいものしか食べない

 c. 自分の行きたい所しか行かない

 d. 自分がしてよいことも相手がするのは嫌

 e. 自分中心に地球が回っていると思っている

 

2. 気分屋

 a. 仕事が不調だと家で無言になる

 b. 仕事が順調だとエンドレスに話す

 c. ストレスを溜めていると家で当たる

 

3. 計画的に行動できない

 a. 旅行計画などは全て人(妻)任せ

 b. 任せても文句はしっかり言う

 c. なんでもいいと言うがなんでもよくない

 d. どこでもいいと言うがどこでもよくない

 

4. 感謝の気持ちがない

 a. 「ありがとう」が言えない

 b. やってくれて当たり前と思っている

 c. 人(妻)を褒めることができない

 

5. 文句が多い

 a. 思った文句はすぐ口に出す

 b. 無神経な言い方で人を傷つける

 c. マイナスの言葉を常にかける

 

6. 文句を言われることは耐えられない

 a. 批判されるとキレる

 b. 批判されると耳をふさぐ

 c. 批判されると無言になる

 d. 批判されると逃げる

 

7. コミュニケーションがとれない

 a. 話を聞いていない

 b. 話を忘れている

 c. 話しかけても返事がない

 d. 意見を聞いても返ってこない

 

8. キレる

 a. 感情を抑えられない

 b. 責められることに耐えられない

 c. 仕事では抑えられるが家庭で爆発する

 d. キレたが最後恐怖を感じる程発狂する

 

9. 謝れない

 a. 悪いところを指摘されると逆ギレする

 b. 俺は謝らないと公言する

 c. そもそも俺は悪くないと思っている

 d. 相手(妻)が悪いと責任転嫁する

 

10. 被害者意識が激しい

 a. 馬鹿にされたとすぐ感じて怒る

 b. 怒られている自分は被害者だと思っている

 c. 悪いのは自分ではなく相手だと思っている

 

11. 甘える/わがまま

 a. 家庭では甘えていいと勘違いしている

 b. 職場は外の顔、家で本性を出す

 c. 家ではわがままな自分でいいと思っている

 d. 妻には気を遣わなくていいと思っている

 

12. 主婦は家のことを全てするものと思っている

 a. 掃除洗濯ができていないと指摘をする

 b. 埃がたまっている箇所を報告してくる

 c. 汚れている箇所を報告してくる

 d. 容赦なく散らかす

 e. 外泊することを極端に嫌がる

 

13. 子供っぽい

 a. 好き嫌いが多い

 b. お風呂に入るのを渋る

 c. 床で寝る

 d. 夜更かしする

 e. 朝寝坊する

 

 

 

 

以上、13項目。

もっとある気もするが、キリがなさそう。

パッと思いついたものだけでもこれだけある。

 

 

 

現在夫と喧嘩している内容は、

夫の休みに合わせて出かけた2日前のこと。

 

その日上記リストにおいて、どれで私が怒ったか。

よく考えて書き出すと、

「1, 2, 3, 6, 7, 8, 9, 10」

実に8項目だった。

 

たった1日の間でこの8項目をする夫に

私は怒った。耐えきれず。

 

 

 

シチュエーションはこんな感じだった。

 

 

その日、ちょっとした遠出をしたのだが

夫は「どこでもいい」と言いながらも

私の計画には文句を付けた。

私にさんざん計画させておき、

結局最後は自分の行きたいところを言い出した。

そうして直前に行き先を自分で決めた割には

後の計画は妻任せにした。

「どこ行くことにしたの?」

「何たべるの?」「何するの?」と妻に聞き続ける。

「俺は運転があるから」と全く考えようとしない。

 

「ここはどう?」と妻が提案すると毎回無言。

人の話は基本聞いていない。

提案されていることすらもはや気づいておらず、

ひたすら「何するの」と更に無神経に聞き続ける。

彼にヒットする提案があると、

初めて彼の耳に聞こえるようになっているようだ。

 

 

このシチュエーションは初めてではなく、

毎回のため私はかなりイライラを募らせていた。

 

 

そして今回ようやく彼にそれを止めるよう指摘した。

「こうこうで、こんなところは本当に嫌だ」

と説明する。

 

そうすると今度は、彼が聞かないモードに入る。

自分を批判する声は全てシャットダウンする。

 

私はその態度に更にイライラを募らせた。

 

だが何度も言い続け、指摘を続ける。

 

そうすると彼は批判に耐えきれずついにキレる。

 

「あー!!!めんどくさ!!!!」

「ほんとめんどくさくなってきた!!」

と大声で叫び出し、ヤカンが沸いた発狂モードへ。

 

こうなると手がつけられない。

彼の発狂モードが収まるまで待つ必要が出る。

この時に更に話をかぶせると大変な惨事になり

血みどろの争いとなる。

それも経験済みのため、

ここはこちらも沈黙モードで対抗する。

 

 

そうして、毎回こうやって話を聞かずキレる夫に

いよいよ妻は心からうんざりして今に至る。

 

 

 

今の状況はこんな感じである。

 

このパターン、たった1年間でも死ぬほどある。

いい加減にしろよ、この人でなしめ。

こちらもいよいよ徹底抗戦の構え。

 

 

 

彼が

・妻の話を聞ける夫

になり

・キレない夫

になるよう、

根気強い教育体制が必要だと感じている。

 

こうして、

まだまだ、アスペルガー夫との戦いは続く。

 

 

 

ここに記しておこう。

 

 

私の目標は、

10年後に、上記の「怒りリスト」を見返して、

「あぁ、10年前はこんなことで怒ってたのね」

と思える状態になっていること。

 

このリスト一つ一つに

地道になんらかの対応策を講じて、

10年後にはそれが怒りではなく

うまくコントロールされた彼の特性として

ただ存在しているものにしたい。

 

 

そのためのリストだと思っている。

 

 

何年も先に、過去を振り返った時には

これらの大きかった出来事が石ころのように

なんでもないものに見えていますように。

 

 

 

そんな希望を持って、

イバラの道をこれからもずんずん

突き進んでいこうと思う。

 

 

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アスペルガー夫のふっかけ喧嘩

昨日のアスペ夫との喧嘩は

彼のある一言だった。

 

彼は仕事で2日後に、

総責任者を任されている

大イベントを控えていた。

 

昨日も帰って来たのは

夜12時を超え、

翌日も朝早くから出勤

しなければならなかった。

 

そんな

「緊張の糸がピンと張った」

状態の彼がいつもすることがある。

 

 

 

それは

 

私に喧嘩を売ることだ。

 

 

 

 

彼は気づいていないが

私はそのパターンに気づいている。

 

 

彼は仕事でストレスを溜め

家に帰ってくるときや、

緊張状態が続く時期は

必ず私に当たって来る。

そしてそれは無意識だ。

 

私に対し文句を付けれる

何か小さなことを探し文句を言ってくる。

 

 

私に喧嘩を売った今までの一言、

例を3つ挙げるとこんなかんじだ。

 

 

①洗濯してないの?

②友達が来たら

 もっと家が綺麗なのにね

③この辺りなんか臭いよ

 

 

これを読むと

たいそう汚い家かと思われそうだが、

断っておきたいのが

私の家は決して汚くない。

 

あくまでも普通の家程度

掃除洗濯をしこまめにゴミを捨て

綺麗に保っている。

 

そして彼は潔癖ではなく

自分のテリトリーは

決して綺麗に保っていない。

自分勝手な綺麗好きだ。

 

 

加えて

上記一言の真実はこうだ。

 

 

①洗濯してないの?

彼がこれを言った日は

彼がインフルエンザで

私が三日三晩看病をしてあげた

翌日だった。

彼は感謝の気持ちを伝える前に

この言葉を放った。

私は絶望でいっぱいだった。

 

私があなたに付きっきりで

看病した努力はなんだったんだ。

 

「どうしてそんなこと言うの」と聞いたら

彼はとどめを刺した。

「ここはあなたの家じゃん」

 

あなたもここに住んでるだろう。

一回死ね。

ひとでなしアスペ男め。

 

 

②友達が来たら

 もっと家が綺麗なのにね

家に友人が来る度に

私が家を一生懸命掃除するので

彼がこの言葉を繰り返した。

あまりにも毎日言うので

ある日私は発狂した。

 

言わなくていい言葉を

人が発狂するほど言い続ける。

言わなくていいことだと気づかない。

それがアスペ夫だ。

 

 

③この辺りなんか臭いよ

そもそもそんなこと言われても

私にはどうしようもない。

 

アスペルガーは感覚過敏だ。

手触り、肌触り、舌触り、

全てが敏感。

臭いにも敏感で

しょっちゅう家で

ここが臭い、あそこが臭い

と言ってくる。

 

犬かあなたしか

それは気づかないよ。

 

 

人間が住む程度では

まったく無臭なあたりで

クンクン臭いと訴えられ私は困っている。

 

 

 

そして

昨日私に喧嘩を売って来た

一言はこうだった。

 

 

彼が座る定位置の真横にある

小さなキャニスターの蓋。

そこを見て彼は一言。

 

 

 

「ほこりたまってるよ」

 

 

 

私は一瞬止まった。

 

 

「あなた、小姑ですか?」

 

 

普通の人はそんなこと言わない。

 

言うのは小姑だと決まっている。

 

嫌味な小姑が必ず言う定番フレーズだ。

 

小姑以外そんな言葉人に投げかけない。

 

 

しかし

それを私に言ってくるのは

まぎれもなく

目の前の私のアスペ夫だった。

 

 

アスペは

・言っていいこと

・あえて言わなくていいこと

・絶対言ってはいけないこと

 

これらの判断ができない。

 

頭に浮かんだことは

容赦なく口から発射する。

 

そして相手のムッとした顔や

傷ついた顔、

怒った顔、

困惑の顔、

どの顔を見ても

相手の気持ちがわからない。

 

 

彼の世界観では

真横をふと見ると

キャニスターの上にほこりがたまっていた。

 

なので

「ほこりがたまってるよ」と言ったまでだ。

 

でもアスペ以外の人間が

それを聞くと

「私への批判ですか」と感じる。

 

でも彼にはそれがわからない。

 

 

昨日も

彼の「ほこりたまってるよ」

という言葉に対し、

 

私は

「それを言う必要はどこにあるの?」

と聞いた。

 

彼は

「思ったことを口に出して何がわるいの?」

と不思議そうに答えた。

 

私は

「言っていいことと

 言わなくていいことがあるよ」

と言ってみたが、

彼にわかるはずはなかった。

 

 

 

ここは根気強く

彼に一つ一つ伝えていくしかない。

 

 

「ほこりたまってるよ」

という言葉は

言わなくていい言葉だよ、という風に。

 

子供が言葉を一つ一つ覚えるように、

アスペ夫に

この言葉はいい言葉だよ、

この言葉は悪い言葉だよ、

と教えていくしかない。

 

気の遠くなる作業。

 

なぜなら

アスペには想像力がないので、

発展した考え方ができない。

 

「ほこりたまってるよ」

という一言は

妻に言わないほうがいいと教わったから、

したがって

「冷蔵庫の取っ手が

ベタベタするよ」

と言わないほうがいいとは想像できない。

 

 

ベタベタしていたら

自分で拭こうとは思わない。

まず相手に伝えないと、

と思いすぐ伝えてくれる。

まるでそれが親切かのように。

 

人の批判に聞こえる言葉とは

微塵も思っていないのだ。

 

 

 

 

結論としては

アスペ夫の喧嘩には

まともに付き合ってはいけない。

 

 

私はうまくできていないが

現在訓練中である。

 

いかに彼のストレスからくる

私への攻撃をどうかわすか。

 

これが私にとっての課題。

 

この課題を乗り越えたら

一歩仏に近づけると思う。

 

目指せ、観音様。

 

 

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アスペルガー夫は結婚するまで爪を隠す

 彼と彼女と私の三角関係。

彼が色々やらかしたドロドロは

前回までの話。

yukimimame.hatenablog.com

 

9ヶ月以上に及ぶ泥沼関係は

あることにより

収束に向かっていった。

 

あることとは

彼女がマンションを買ったこと。

 

ようやく彼女は

彼のことを諦める方向で

進んで行ってくれていた。

 

「彼女は彼の家を出て

新居に住むため

マンションを購入した」

と彼から聞いた。

 

 

彼女は裕福な家の出だった。

そのせいか

新築マンションを現金一括で支払った。

 

 

ただまだそれは建築中で

引っ越しできるのは2ヶ月以上先だった。

 

 

まだ2ヶ月も待たされることに

うんざりしたが、

それでももう少しの辛抱で

ようやくこの泥沼関係から

抜けられることに安堵した。

 

 

 

彼は献身的に

彼女の引っ越しへ向け、

業者の手配やカーテンの手配など

彼女のサポートに回っていた。

 

私はかなりイライラしていた。

 

いくら日本人じゃない、とはいっても

いい大人だし大丈夫でしょう。

 

そう思っていたが

彼は最後までせっせと

なにかしらを手伝っていた。

 

まぁ、そこが彼のいいところ

なのだろう。

 

私は別れる相手に

そこまでする意味がわからなかったが。

 

しょうがないので

遠くから見守っていた。

 

 

そうしてようやく

彼女の引っ越しが完了した。

 

正しくは完了したらしかった。

彼は詳しくその辺りを

語ろうとはしなかった。

 

なので非常にわかりにくかったが

ある日彼が

「俺の家に来る?」と言ってきた。

 

9ヶ月付き合って

一度も入れなかった彼の家。

 

急にそうやって誘ってきたので

ようやく彼女が去ったのだとわかった。

 

ここがアスペポイントだろう。

 

コミュニケーション力が

恋愛において欠けている。

 

こういう重要な変化を

2人の関係に持ち込むときは

本当なら説明するはずだ。

 

「彼女は出ていったから

家に来て大丈夫だよ」

とか

「ずっと待たせてごめんね」

とか

一言だけでも言えないのか

こんりゃろうめ。

 

 

そのときにアスペだと

思っていなかった私はこの時も

「宇宙人みたいだな」

と理解に苦しんでいた。

「せめてごめんの一言は

ないのか、この男は」

と胸の中では思っていた。

 

でも、ようやくこの泥沼から

抜け出せたという希望で

小さなことは目をつぶった。

 

 

 

こうして彼が彼女と

7年間も住んだ愛の巣に

私が踏み込むようになった。

 

そしてだんだん、

彼の家にいることが多くなり

ほぼ同棲状態となった。

 

 

それからきっぱり

彼と彼女の縁は切れたか。

 

それはアスペ男には

求められるものではなかった。

 

 

私をその後も

不快にしたのは2つ。

 

常識が通じないアスペ男と

常識外れの女性との関係では

常識的な「その後」

は望めなかった。

 

 

1つ。

彼らはもちろん別れても

連絡を取り合っていた。

 

私は「我慢、我慢」

と耐える女に徹した。

 

 

 

2つ。

彼女の荷物が

まだ彼の家にあった。

 

私は「我慢、我慢」

と耐えようと思ったが

耐え切れなかった。

 

「早く彼女の荷物は

彼女に渡して」

と彼に何度も言ったが

彼は「まぁいいじゃん」

聞く耳を持たなかった。

 

彼女の荷物がある家で

私が同棲する不快さを

彼は想像できない。

 

そうやって

彼女の荷物を置いている限り

彼女との関係は切れない

ではないか。

クレイジーな彼女は

意図的にしている

可能性だってあるのだ。

 

でも彼に何を言っても

誠実な返答はなかった。

 

 

そんなことに時々

私が不満をぶつけ

彼とよく喧嘩になった。

 

でも

わかる方にはわかると思う。

アスペ男と喧嘩をして

いい結果には絶対ならない。

 

論点がズレて

逆ギレされ

まぁまぁ、と丸め込まれて終わる。

 

喧嘩がどこか

「しっくりこない」のだ。

 

それもなぜかわからなかった。

相当変わり者の人だと思っていた。

 

 

そんな「しっくりこない」

日々を過ごしつつも、

アスペ男の優しさと

一途さに魅力を感じて

私は関係を継続させていた。

 

 

 

 

今、彼と結婚し

「なぜ付き合っているときに

彼がアスペだと気づかなかったのか」

と絶望した時期があった。

 

アスペ夫を持つ方は

絶対通る道ではないだろうか。

 

アスペだと思って

結婚した人の方が少ないだろう。

 

結婚してから夫がアスペだと

確信する方が多いのでは、と思う。

 

そして私を含め妻側は

「どうして結婚前に

気づかなかったの」

「私ってなんてバカなんだ」

と自分を責めるのだろう。

 

私も一通り

私を責めまくった。

結婚してから彼がアスペだと確信した。

 

そして友人に

「どうして付き合っている時

気づかなかったの?」

と聞かれてもわからなかった。

 

 

でもこうやって振り返ると

よくわかる。

 

 

結論から言うと

わかるはずがない

 

よっぽどアスペルガーという

発達障害関連の知識を持つ人

でないと

まさか自分の彼がアスペとは

気づかない。

 

 

これだけ彼の「宇宙人的な」

行動を書き綴ってきたが

それでも

「変わった人」

で片付けられる程度だからだ。

 

世界に「変わった人」

など五万といる。

変わった人=個性的

と褒め言葉とも捉えられる。

 

そしてアスペ男は

いい側面を沢山持っている。

 

優しさ、一途さ、勤勉さ・・

そういったいい側面が

欠点をカバーしている。

 

 

そしてなにより、

アスペルガーが本領発揮し

絶望的な欠点を見せ始めるのは

結婚してからなのだ。

 

 

結婚した今ならわかる。

 

 

結婚してから見せた

彼の負の部分は

結婚前には出てこなかった。

 

 

結婚後に見せた

彼の負の部分は

これからまた

しっかり綴っていこうと思う。

 

 

なのでもし同じように

悩んでいる人がいるのなら、

「あなたのせいじゃない」

と私は声を大にして言う。

 

少なくともその言葉は

私が私にかけた言葉だ。

 

そうして私は

自分を責めないように決めた。

 

 

アスペ夫の妻は

アスペ男のいい側面を

しっかり拾っていた素敵な女性だ。

相手の欠点ばかりを見ず

我慢強く心の広い出来た女性だ。

 

そんな素敵な女性たちが

苦しまないことを祈っている。

 

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アスペルガー男の嘘と秘密旅行

 彼と彼女と私の三角関係が

正式に泥沼に入っていった前回。

yukimimame.hatenablog.com

 

「もうすぐ彼女とは終わる」

というアスペ男の言葉を信じていた私。

それは結論から言うと

信じて大間違いだった。

 

「来月には終わるから」

という言葉を信じながら

結局彼が彼女と別れたのは

それから9ヶ月後だった。

 

その間、三角関係が

ずっと続くことになった。

 

彼は彼女と同棲していたが

私と付き合うようになってから

ほぼ彼は家に帰らなくなった。

 

彼は

「俺、自分の家を家出中〜」

といつも言っていた。

 

彼は私の家か

外に泊まりに行くかして

クレイジーな彼女と距離を置いていた。

 

でも彼女の攻防は激しく

決して諦めなかった。

 

 

彼女の攻撃内容は下記。

 

・彼に電話をかけまくる

・彼の内線電話にもかける

 (一緒の職場だったので)

・私に電話をかけまくる

・彼と私との3人ライングループを

 作成し恨みつらみを書き込む

・私にメールを送りまくる

 

 

こういった攻撃を受けつつ

対外的には彼は彼女とまだ

付き合っていることになっていた。

 

 

 

ある日彼の誕生日を会社で祝う

ことになりパーティーが開かれた。

そこで2人はカップルとして座り

皆に祝われながら2人仲よさそうに

帰っていった。

私はその様子を

胸がズキズキしながら眺めていた。

 

彼女は

「私が正式な彼女なの。わかったでしょ」

というような気持ちだったろうか。

 

 

私の中では

彼の気持ちは私に向いている

とわかっているので

気にしないようにしていた。

 

 

ただ、はっきりしない彼に

かなりイライラが積もっていた。

 

静かに傷つけられている

そんな気がしていた。

 

そうやってだんだん私の中に

彼との関係をこのまま続けるか

迷いが出てきた。

 

 

どうしてこんなに

待ち続けないといけないのか。

 

言っていたことと全然違う

彼ののらりくらり具合に

怒りが溜まっていた。

 

そんな彼に文句を言っても

「まー、もうちょっと待って」

と言い続けていた。

 

 

 

そんなある日、

信じられないことが起きた。

発狂して別れようと決意した

出来事だった。

 

 

 

彼は

「父親の体調が悪くなって

様子を見に実家に帰る」

と急に言い出した。

「一泊してくるね」と言い

私は素直に信じた。

 

そしてその夜遅く

彼に電話をしたが繋がらなかった。

 

その直後

彼からかけ直しの電話がすぐ

かかってきた。

 

私が出ると

「もしもし」

と女性の声が聞こえた。

 

 

・・・はい?

意味がわからなかった。

 

 

どうして

向こうからかかってきた電話が

女性の声なのか。

状況が掴めなかった。

 

何度か「もしもし?」

と私が言うと

「もしもし?」と女性が

返してくるだけだった。

 

私は慌ててブチッと切った。

 

回らない頭がグルグル回っていた。

 

 

どういうことだろう・・

誰だろう・・

 

 

いや。

これはどう考えても彼女ではないか。

こういうクレイジーなことは

彼女の得意技だった。

 

 

では

どうして彼は彼女といるのか。

どうして夜中に彼女が

彼の携帯から私に

電話をかけてくるのか。

 

考えれば考えるほど

意味がわからなかった。

 

まもなく

私の怒りは絶頂に達した。

彼が嘘を付いていたこと

彼女といることは間違いなかった。

 

 

私に嘘を付いて

彼女と旅行に行っているのか。

 

 

ありえない。

最低男ではないか。

意味がわからない。

この男は一体なにがしたいのか。

 

 

その夜ずっと私は

怒りと失望で一睡もできなかった。

 

 

朝になったら電話して

全部白状させてやる。

そして絶対別れてやる。

こんな男もう嫌だ。

と思った。

 

 

 

朝になり

電話がかかってきた。

 

私は怒りをいっぱい込め

「一体どういうことなの?

説明して」

と問いただした。

 

彼は

「本当にごめん。

 色々な理由があって。

 これから行かないといけない

 ところがあるから

 全部終わって帰ったら話をしよう」

 

と言った。

 

私は

「一体どこに行くっていうの?

 一体どこにいるの??」

余計に混乱してこう聞くと

 

彼は彼女と一緒に

実家とは全然違うところにいた。

 

そして理由は言わなかった。

 

 

嘘がバレても理由を言わない

というのは

最低男のすることだと思った。

 

 

 

でもこの行動も

今思えばアスペ男の

変わった行動の一つだろう。

 

普通の人間ならしないことを

ぶっこんでくる。

 

常識で考えると

信じがたいことをするのが

アスペだ。

宇宙から来ているから

地球の常識をわかっていない。

 

こういうことをして

女性がどれだけ傷つくか

なんて想像もできない。

アスペは想像力が

欠如している。

 

こうして、

彼の意味不明な嘘と

そうしている今も

彼は彼女と一緒にいる

という事実。

そして彼女と一緒の部屋で

一泊したという事実。

 

それを考えるだけで

もうこの男性とは

別れようと決意する

十分な理由付けになった。

 

 

 

 

その夜、

彼女との一泊旅行から帰った彼は

私に会ってくれと言った。

私は別れる気で

全て白状してもらいたいだけで

彼と会った。

 

 

私は怒りで一杯の顔で

彼の話を聞いた。

 

 

彼は全てを説明し始めた。

それはこういうことだった。

 

 

彼女から

最後一度だけでいいから

旅行に連れていってほしい

と言われて了承したこと。

自分もこの関係で

頭がおかしくなりそうで、

昔から見てもらっている

占い師さんのところに

見てもらいにいったこと。

 

今日の朝はその占い師さんとの

約束で話す時間がなかったこと。

 

 

そう言って彼は

占い師さんに見てもらった

鑑定結果の紙を私に見せた。

 

 

あなたの分も

みてもらったんだよ!

俺らは昔

恋人同士だったんだって!

 

と言っていた。

嬉しそうに。

私はそんな浮ついた話を

今聞く気分では全くなかった。

 

私は

「こんな嘘をつく人は嫌だ。

私も大概限界だよ。

もう絶対別れる。

もうあなたのことは全く信じられない。」

 

と憎しみ一杯に別れを告げた。

 

 

でも彼はその占いで

なにか希望が見えたのか

全く聞いていなかった。

 

私とは正反対に

これからの未来に

ワクワクしているようだった。

 

それは私を余計にイライラさせた。

 

意味不明男だった。

 

 

 

こういったとき

彼を宇宙人だと思った。

 

こういった「違和感」

はこの日に限らず

いつもなにかずれていると

感じていた。

 

私のこの傷ついている顔

見えてない?

 

目の前の人間が

どんな気持ちなのか

彼は全く

理解していないようだった。

 

 

 

 

 

なのに

こんなことがあっても

どうして今彼と結婚

しているのか。

 

 

 

それは彼が

絶対私と別れなかったからだ。

 

この出来事の前も後ろも

彼に本気で別れを告げたことは

何度もある。

 

「もうお願いだから別れて」

と泣きながら頼んだことは

100回を超えていただろう。

 

でも彼は決して私を諦めなかった。

 

 

その占い結果が余計に

彼を確信させたのか。

 

そうやって別れようとする度

彼は

「別れるためにあなたと

 付き合ったわけじゃない」

という

いまいち意味のわからない

確信に満ちた言葉を繰り返し

私がそれに対抗して暴れても

絶対離さなかった。

 

 

 

この出来事の後もそうだった。

別れると心に決めていた私を

あの手この手で

絶対離さなかった。

 

そして私は降参し

「もうこんなことがあったら

絶対許さないから」

という条件付きで

付き合い続けることになった。

 

 

 

そうやって

三角関係もゆるやかに

終わりに近づいていった。

 

 

 

今もこの事件を思い出すと

彼への絶望が蘇る。

 

 

でも、

こうやって書き出すことも

デトックスだ。

 

特にアスペ男との出来事は

デトックスしないと

身体に毒が溜まっていく気がする。

 

 

こんな経験から

相手がアスペ男の疑いがある人は

自分を守ることに

注力していただきたい、

と思う。

 

 

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三角関係の報復攻撃

 前回書いたのは

今の夫との再会と

彼の彼女との三角関係の話。

yukimimame.hatenablog.com

 

彼は私と再会し付き合った時

二股をかけており

彼の彼女からの嫉妬を受け

彼女から私への反撃が始まった。

 

ただ、ありきたりな反撃はなく

変わったことが多かった。

 

彼女は日本人ではない。

それが理由の一つだろうか。

 

彼女はかなり変わっていた。

 

 

まず彼女は彼の浮気発覚後

私にコンタクトをとってきた。

 

 

私に話しかけて友達になろう

と言ってきたのは前回の話。

 

 

それからLINEやSNSで私と繋がった。

 

そして彼女は

こっそり私の電話番号も入手し

電話をかけてくるようになった。

 

 

私に話しかけてくる内容は

「友達になりたい」

「一緒に食事にいきたい」

ということばかりだった。

 

私のことを色々探りたい

という思いからだろうか。

 

 

そんな友好的な態度でも

彼女が私を敵視しはじめている

ということは段々わかってきた。

 

私は無視しまくった。

電話にも出ず

メールにたまにしか返さなかった。

 

でも彼女は全く動じず

私の休みの日を盗み知り

ピンポイントで

「この日お休みだと思うので

一緒に遊びませんか?」

と誘ってくる始末だった。

 

怖い。

 

笑顔で敵意を持つ相手ほど

怖いものはないと思う。

 

 

のらりくらり彼女をかわす

生活を続けていた。

 

 

 

彼は毎晩私と過ごしており

彼と同棲しているはずの彼女は

気が気でないようだった。

 

私が彼と一緒にいる時間に

彼女から彼への電話は

けたたましく鳴り続けた。

 

そしてその合間に彼女は

私にも電話をかけまくる。

 

そう言う訳で彼といると

私たちの電話は交互に

鳴りっぱなしだった。

 

 

そんな中でも彼は

「もう少し待って。

近々解決するから」

と私に言い訳し続けていた。

 

私は辛抱強く待っていた。

 

 

 

そしてある日

彼と初めて旅行に行こう

ということになった。

 

電話やメールで行き先を話し合った。

 

そして宿を決め

2人で呑気に1泊旅行へ出かけた。

 

 

 

そこで恐ろしいことが起きた。

 

 

 

 

旅行先に到着した私たちは

その温泉地で町歩きを楽しみ

夜は宿で食事をした。

 

その日は彼の誕生日が近かった。

 

 

宿でディナーを楽しんでいた。

ごく一般的な旅館的な食事。

 

そしてデザートになったとき

宿から突然サプライズがあった。

 

ろうそくの付いた

誕生日ケーキが出てきた。

 

「お誕生日おめでとうございます」

「こちら○○様からです」

とそのスタッフが言った。

 

それはなんと、

私の名前だった。

 

 

私たちは目を丸くして

「・・は??」

と凍った。

 

私は

「○○は私ですが

頼んでないですよ!」と言った。

 

彼は

「だれからですか?」

「どういうことですか?」

とスタッフに聞いている。

 

でも

状況の読めないスタッフは

そんな質問をされても

タジタジしているだけだった。

 

 

2人でその不可解なホールケーキ

をまじまじ眺めた。

 

チョコでできたプレートには

こう書いてあった。

 

「誕生日おめでとう

××より」

 

彼はそれで確信していた。

 

「あぁーー・・

××は

彼女のあだ名なんだ」と言った。

 

 

それは私達の初旅行を祝う

彼女からの報復攻撃だった。

 

 

でも

なぜ宿がわかったのか?

どうやってこのケーキを

出したのか?

 

気味が悪くなり

一気に酔いが覚めた。

 

 

 

彼と私は、宿の名前は

メールでやりとりしていた。

 

 

ということは

メールを全て

彼女に見られているだろう

という結論に至った。

 

 

でもどうやって暗証番号が

わかったのか?

 

考えると、より気味が悪くなった。

 

 

 

翌日の朝

チェックアウトの際

彼はスタッフに問いただした。

 

 

昨日のケーキは誰から頼まれて

どんな経緯で起こったのか。

 

 

宿側の説明としては、

ある女性から下記の要件で

電話が入り、

その通りにしたということ。

内容はこうだった。

 

「□□(彼の名)という名前で

予約が入っていると思うが

それは私の彼で

彼が誕生日なのでサプライズ

をしたい。

ケーキを食後に出したいので

注文したい。

サプライズで食後に出してほしい。

私の名前は○○(私の名)です」

 

 

スタッフはこの通り素直に

指示通り実行し、

昨日の結果となった。

 

その話を聞いた彼は

超不快な顔でその宿を出た。

 

 

その日車で帰りながら

2人で色々推測してみた。

 

 

「きっとあなたが寝ている間に

親指を盗まれて指紋認証

されたんじゃない?」

と私は推測した。

 

彼はただ不思議がって

気味悪がっていた。

 

 

「彼女・・特殊能力が

あるんだよね。

チラッと見ただけでも

長い数字とか覚えれるの。

だから暗証番号も

盗み見されていたかも」

彼はこんな見解だった。

 

 

 

そしてその日彼は家に帰り

彼女に問いただした。

 

 

すると彼女はあっさり認めた。

 

自分がやったこと。

メールを全て読んだこと。

暗証番号を知っていたこと。

 

彼は私に詳しく説明しなかったが

一悶着あったはずだろう。

 

 

とにかく彼女は彼のことが

大好きのようだった。

絶対離れたくない

と思っているようだ。

そのためには何でもする

という心境なのだろうか。

 

でもその一件で

彼の気持ちはより

彼女から離れていった。

度を超えたクレイジー女性だとでも

思ったのだろう。

 

でも

「このまま彼女と別れると

自殺されそう」と思っているようで

なかなか踏み込めない

という状況のようだった。

 

 

私は

「いつか私の方が笑顔で

彼女に刺されそうだな」と思っていた。

 

 

彼は彼女に対して

全く恋愛感情は残っていないようだった。

 

私はそれこそ

彼女にとって酷だと思ったが

彼は別れを切り出せずにいた。

 

それが今の私が振り返ると

アスペ男っぽい。

アスペ男は

「変化を嫌う」

 

急激な変化を起こしたくない

という彼側の心境も

影響していたのだと思う。

 

変化を起こしたら

今より悪くなるということを

イメージしやすいのが

アスペルガーなのだと思う。

 

なので

「もし自分が彼女を振って

彼女がどうにかなったらどうしよう」

という最悪のシナリオを

彼は描き続けていた。

 

私は気持ちがなくなって

別れを切り出すことに躊躇

したことがないので

彼の行動の意味が

さっぱりわからなかった。

 

 

結局この事件の後も

彼は半年以上、彼女と別れられずにいた。

 

そうしてこんな泥沼が

まだまだ続いてくのだった。

 

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