ほんきっき

アスペルガー夫に悶絶する新妻のほんきにっき

三角関係の報復攻撃

 前回書いたのは

今の夫との再会と

彼の彼女との三角関係の話。

yukimimame.hatenablog.com

 

彼は私と再会し付き合った時

二股をかけており

彼の彼女からの嫉妬を受け

彼女から私への反撃が始まった。

 

ただ、ありきたりな反撃はなく

変わったことが多かった。

 

彼女は日本人ではない。

それが理由の一つだろうか。

 

彼女はかなり変わっていた。

 

 

まず彼女は彼の浮気発覚後

私にコンタクトをとってきた。

 

 

私に話しかけて友達になろう

と言ってきたのは前回の話。

 

 

それからLINEやSNSで私と繋がった。

 

そして彼女は

こっそり私の電話番号も入手し

電話をかけてくるようになった。

 

 

私に話しかけてくる内容は

「友達になりたい」

「一緒に食事にいきたい」

ということばかりだった。

 

私のことを色々探りたい

という思いからだろうか。

 

 

そんな友好的な態度でも

彼女が私を敵視しはじめている

ということは段々わかってきた。

 

私は無視しまくった。

電話にも出ず

メールにたまにしか返さなかった。

 

でも彼女は全く動じず

私の休みの日を盗み知り

ピンポイントで

「この日お休みだと思うので

一緒に遊びませんか?」

と誘ってくる始末だった。

 

怖い。

 

笑顔で敵意を持つ相手ほど

怖いものはないと思う。

 

 

のらりくらり彼女をかわす

生活を続けていた。

 

 

 

彼は毎晩私と過ごしており

彼と同棲しているはずの彼女は

気が気でないようだった。

 

私が彼と一緒にいる時間に

彼女から彼への電話は

けたたましく鳴り続けた。

 

そしてその合間に彼女は

私にも電話をかけまくる。

 

そう言う訳で彼といると

私たちの電話は交互に

鳴りっぱなしだった。

 

 

そんな中でも彼は

「もう少し待って。

近々解決するから」

と私に言い訳し続けていた。

 

私は辛抱強く待っていた。

 

 

 

そしてある日

彼と初めて旅行に行こう

ということになった。

 

電話やメールで行き先を話し合った。

 

そして宿を決め

2人で呑気に1泊旅行へ出かけた。

 

 

 

そこで恐ろしいことが起きた。

 

 

 

 

旅行先に到着した私たちは

その温泉地で町歩きを楽しみ

夜は宿で食事をした。

 

その日は彼の誕生日が近かった。

 

 

宿でディナーを楽しんでいた。

ごく一般的な旅館的な食事。

 

そしてデザートになったとき

宿から突然サプライズがあった。

 

ろうそくの付いた

誕生日ケーキが出てきた。

 

「お誕生日おめでとうございます」

「こちら○○様からです」

とそのスタッフが言った。

 

それはなんと、

私の名前だった。

 

 

私たちは目を丸くして

「・・は??」

と凍った。

 

私は

「○○は私ですが

頼んでないですよ!」と言った。

 

彼は

「だれからですか?」

「どういうことですか?」

とスタッフに聞いている。

 

でも

状況の読めないスタッフは

そんな質問をされても

タジタジしているだけだった。

 

 

2人でその不可解なホールケーキ

をまじまじ眺めた。

 

チョコでできたプレートには

こう書いてあった。

 

「誕生日おめでとう

××より」

 

彼はそれで確信していた。

 

「あぁーー・・

××は

彼女のあだ名なんだ」と言った。

 

 

それは私達の初旅行を祝う

彼女からの報復攻撃だった。

 

 

でも

なぜ宿がわかったのか?

どうやってこのケーキを

出したのか?

 

気味が悪くなり

一気に酔いが覚めた。

 

 

 

彼と私は、宿の名前は

メールでやりとりしていた。

 

 

ということは

メールを全て

彼女に見られているだろう

という結論に至った。

 

 

でもどうやって暗証番号が

わかったのか?

 

考えると、より気味が悪くなった。

 

 

 

翌日の朝

チェックアウトの際

彼はスタッフに問いただした。

 

 

昨日のケーキは誰から頼まれて

どんな経緯で起こったのか。

 

 

宿側の説明としては、

ある女性から下記の要件で

電話が入り、

その通りにしたということ。

内容はこうだった。

 

「□□(彼の名)という名前で

予約が入っていると思うが

それは私の彼で

彼が誕生日なのでサプライズ

をしたい。

ケーキを食後に出したいので

注文したい。

サプライズで食後に出してほしい。

私の名前は○○(私の名)です」

 

 

スタッフはこの通り素直に

指示通り実行し、

昨日の結果となった。

 

その話を聞いた彼は

超不快な顔でその宿を出た。

 

 

その日車で帰りながら

2人で色々推測してみた。

 

 

「きっとあなたが寝ている間に

親指を盗まれて指紋認証

されたんじゃない?」

と私は推測した。

 

彼はただ不思議がって

気味悪がっていた。

 

 

「彼女・・特殊能力が

あるんだよね。

チラッと見ただけでも

長い数字とか覚えれるの。

だから暗証番号も

盗み見されていたかも」

彼はこんな見解だった。

 

 

 

そしてその日彼は家に帰り

彼女に問いただした。

 

 

すると彼女はあっさり認めた。

 

自分がやったこと。

メールを全て読んだこと。

暗証番号を知っていたこと。

 

彼は私に詳しく説明しなかったが

一悶着あったはずだろう。

 

 

とにかく彼女は彼のことが

大好きのようだった。

絶対離れたくない

と思っているようだ。

そのためには何でもする

という心境なのだろうか。

 

でもその一件で

彼の気持ちはより

彼女から離れていった。

度を超えたクレイジー女性だとでも

思ったのだろう。

 

でも

「このまま彼女と別れると

自殺されそう」と思っているようで

なかなか踏み込めない

という状況のようだった。

 

 

私は

「いつか私の方が笑顔で

彼女に刺されそうだな」と思っていた。

 

 

彼は彼女に対して

全く恋愛感情は残っていないようだった。

 

私はそれこそ

彼女にとって酷だと思ったが

彼は別れを切り出せずにいた。

 

それが今の私が振り返ると

アスペ男っぽい。

アスペ男は

「変化を嫌う」

 

急激な変化を起こしたくない

という彼側の心境も

影響していたのだと思う。

 

変化を起こしたら

今より悪くなるということを

イメージしやすいのが

アスペルガーなのだと思う。

 

なので

「もし自分が彼女を振って

彼女がどうにかなったらどうしよう」

という最悪のシナリオを

彼は描き続けていた。

 

私は気持ちがなくなって

別れを切り出すことに躊躇

したことがないので

彼の行動の意味が

さっぱりわからなかった。

 

 

結局この事件の後も

彼は半年以上、彼女と別れられずにいた。

 

そうしてこんな泥沼が

まだまだ続いてくのだった。

 

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