ほんきっき

アスペルガー夫に悶絶する新妻のほんきにっき

アスペルガー夫は結婚するまで爪を隠す

 彼と彼女と私の三角関係。

彼が色々やらかしたドロドロは

前回までの話。

yukimimame.hatenablog.com

 

9ヶ月以上に及ぶ泥沼関係は

あることにより

収束に向かっていった。

 

あることとは

彼女がマンションを買ったこと。

 

ようやく彼女は

彼のことを諦める方向で

進んで行ってくれていた。

 

「彼女は彼の家を出て

新居に住むため

マンションを購入した」

と彼から聞いた。

 

 

彼女は裕福な家の出だった。

そのせいか

新築マンションを現金一括で支払った。

 

 

ただまだそれは建築中で

引っ越しできるのは2ヶ月以上先だった。

 

 

まだ2ヶ月も待たされることに

うんざりしたが、

それでももう少しの辛抱で

ようやくこの泥沼関係から

抜けられることに安堵した。

 

 

 

彼は献身的に

彼女の引っ越しへ向け、

業者の手配やカーテンの手配など

彼女のサポートに回っていた。

 

私はかなりイライラしていた。

 

いくら日本人じゃない、とはいっても

いい大人だし大丈夫でしょう。

 

そう思っていたが

彼は最後までせっせと

なにかしらを手伝っていた。

 

まぁ、そこが彼のいいところ

なのだろう。

 

私は別れる相手に

そこまでする意味がわからなかったが。

 

しょうがないので

遠くから見守っていた。

 

 

そうしてようやく

彼女の引っ越しが完了した。

 

正しくは完了したらしかった。

彼は詳しくその辺りを

語ろうとはしなかった。

 

なので非常にわかりにくかったが

ある日彼が

「俺の家に来る?」と言ってきた。

 

9ヶ月付き合って

一度も入れなかった彼の家。

 

急にそうやって誘ってきたので

ようやく彼女が去ったのだとわかった。

 

ここがアスペポイントだろう。

 

コミュニケーション力が

恋愛において欠けている。

 

こういう重要な変化を

2人の関係に持ち込むときは

本当なら説明するはずだ。

 

「彼女は出ていったから

家に来て大丈夫だよ」

とか

「ずっと待たせてごめんね」

とか

一言だけでも言えないのか

こんりゃろうめ。

 

 

そのときにアスペだと

思っていなかった私はこの時も

「宇宙人みたいだな」

と理解に苦しんでいた。

「せめてごめんの一言は

ないのか、この男は」

と胸の中では思っていた。

 

でも、ようやくこの泥沼から

抜け出せたという希望で

小さなことは目をつぶった。

 

 

 

こうして彼が彼女と

7年間も住んだ愛の巣に

私が踏み込むようになった。

 

そしてだんだん、

彼の家にいることが多くなり

ほぼ同棲状態となった。

 

 

それからきっぱり

彼と彼女の縁は切れたか。

 

それはアスペ男には

求められるものではなかった。

 

 

私をその後も

不快にしたのは2つ。

 

常識が通じないアスペ男と

常識外れの女性との関係では

常識的な「その後」

は望めなかった。

 

 

1つ。

彼らはもちろん別れても

連絡を取り合っていた。

 

私は「我慢、我慢」

と耐える女に徹した。

 

 

 

2つ。

彼女の荷物が

まだ彼の家にあった。

 

私は「我慢、我慢」

と耐えようと思ったが

耐え切れなかった。

 

「早く彼女の荷物は

彼女に渡して」

と彼に何度も言ったが

彼は「まぁいいじゃん」

聞く耳を持たなかった。

 

彼女の荷物がある家で

私が同棲する不快さを

彼は想像できない。

 

そうやって

彼女の荷物を置いている限り

彼女との関係は切れない

ではないか。

クレイジーな彼女は

意図的にしている

可能性だってあるのだ。

 

でも彼に何を言っても

誠実な返答はなかった。

 

 

そんなことに時々

私が不満をぶつけ

彼とよく喧嘩になった。

 

でも

わかる方にはわかると思う。

アスペ男と喧嘩をして

いい結果には絶対ならない。

 

論点がズレて

逆ギレされ

まぁまぁ、と丸め込まれて終わる。

 

喧嘩がどこか

「しっくりこない」のだ。

 

それもなぜかわからなかった。

相当変わり者の人だと思っていた。

 

 

そんな「しっくりこない」

日々を過ごしつつも、

アスペ男の優しさと

一途さに魅力を感じて

私は関係を継続させていた。

 

 

 

 

今、彼と結婚し

「なぜ付き合っているときに

彼がアスペだと気づかなかったのか」

と絶望した時期があった。

 

アスペ夫を持つ方は

絶対通る道ではないだろうか。

 

アスペだと思って

結婚した人の方が少ないだろう。

 

結婚してから夫がアスペだと

確信する方が多いのでは、と思う。

 

そして私を含め妻側は

「どうして結婚前に

気づかなかったの」

「私ってなんてバカなんだ」

と自分を責めるのだろう。

 

私も一通り

私を責めまくった。

結婚してから彼がアスペだと確信した。

 

そして友人に

「どうして付き合っている時

気づかなかったの?」

と聞かれてもわからなかった。

 

 

でもこうやって振り返ると

よくわかる。

 

 

結論から言うと

わかるはずがない

 

よっぽどアスペルガーという

発達障害関連の知識を持つ人

でないと

まさか自分の彼がアスペとは

気づかない。

 

 

これだけ彼の「宇宙人的な」

行動を書き綴ってきたが

それでも

「変わった人」

で片付けられる程度だからだ。

 

世界に「変わった人」

など五万といる。

変わった人=個性的

と褒め言葉とも捉えられる。

 

そしてアスペ男は

いい側面を沢山持っている。

 

優しさ、一途さ、勤勉さ・・

そういったいい側面が

欠点をカバーしている。

 

 

そしてなにより、

アスペルガーが本領発揮し

絶望的な欠点を見せ始めるのは

結婚してからなのだ。

 

 

結婚した今ならわかる。

 

 

結婚してから見せた

彼の負の部分は

結婚前には出てこなかった。

 

 

結婚後に見せた

彼の負の部分は

これからまた

しっかり綴っていこうと思う。

 

 

なのでもし同じように

悩んでいる人がいるのなら、

「あなたのせいじゃない」

と私は声を大にして言う。

 

少なくともその言葉は

私が私にかけた言葉だ。

 

そうして私は

自分を責めないように決めた。

 

 

アスペ夫の妻は

アスペ男のいい側面を

しっかり拾っていた素敵な女性だ。

相手の欠点ばかりを見ず

我慢強く心の広い出来た女性だ。

 

そんな素敵な女性たちが

苦しまないことを祈っている。

 

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