ほんきっき

アスペルガー夫に悶絶する新妻のほんきにっき

アスペルガーとの結婚で大事な「自分を守る」「助けを得る」

少しだけコロナも落ち着き始め、

徐々に日常生活に戻りつつある方々も多いだろうか。

 

 

今日は、アスペルガーの配偶者と結婚生活を営む上で大事な、

「自分自身の心身の健康を守る」ことと、

「助けを得る」ことについて書いてみたい。

 

 

 

まず、コロナにおけるアスペルガー夫の近況と、

小さな喧嘩について。

 

我が夫のコロナ禍における状況は、割と穏やかなものだった。

 

いつも月一しか仕事を休まない彼。

彼は会社の管理職なので、自分で自由に休みを入れるべき立場。

なのに、忙しいという理由で、365日中350日ほど働く日々だった。

 

ビフォーコロナは、そうやって毎日毎日仕事に明け暮れ、

そのストレスを家に持って帰ってはまき散らしていた。

 

なぜ休めないか。

それは、アスペルガーは、計画性がないから。

先のことを見通す想像力に欠けるため、

前もって休みを入れて管理することができない。

いくら私が彼に

「前もって休みをスケジュールに組み込んだ方がいいよ」

「身体壊しちゃうよ」

と諭しても、絶対にできない。

 

でもコロナで必然的に休めることが多くなり、

ストレスが多少なりとも減ったのだろう。

 

よく睡眠もとれ、ストレスを家庭でまき散らすこともなく、

おかげで割りと平温な日々を過ごしていた。

 

でも、6月から仕事が本格的に再開し、

さっそく6月1日に家で小さな事でキレだし

早速喧嘩が勃発。

そして今に至っている。

 

困ったものだ。

このブログに書くまでもないほど、本当に小さなことだ。

 

彼が一生懸命作ったカレーが発端。

作っている過程で、彼は私に何度も何度も味見を強要する。

味が心配なのではなく、

自慢の味をその都度私に味あわせたいらしい。

 

「もう、わかったから」

と嫌がる私に、何度も「味見してよー!!」と強要。

 

子供か。

 

あんまりしつこいので、イヤイヤ味見をした私に、

彼はイラッとしたようだ。

そして、その後プリプリと怒っていた。

「俺のことをばかにした」となったらしい。

 

 

そうやって小さなことで怒っていた彼に、

私は容赦なく100倍怒り返した。

 

 

「そんな小さいことで怒って…

家庭に不穏な空気を持ち込むな!!!」

 

「会社で小さいことでそうやって怒るの?

 会社でやらないなら、家でもやらないで!」

 

 

そうやって、散々怒り返されると、

必ず逆ギレしてくる。

 

「怒ってるのはあなたじゃん!」

「俺は怒ったりしてない!」

「俺をばかにするからだ!」

 

 

こうやっていつものパターンで、

私が悪いことにしようとする。

自分が責められたら、

まずは自分を守るために相手を攻撃するのだ。

 

 

私は黙っていないので、

また思う存分怒り返す。

 

 

「人のせいにしないで!」

「素直じゃないよね!」

 

 

彼が反撃し、

私が炎上して手に負えなくなったら、

ようやく彼は謝罪モードに入る。

 

不服そうに謝る彼。

 

「気をつけますぅーーー」

「もういいじゃんーーー」

「仲良くしようよーーー」

 

 

謝り方は、ただひたすら、

 

小学生。

 

 

そうして、また私は怒り続ける。

 

 

「謝るならまず最初から謝って」

「一旦私を責めてから謝っても遅いよ」

 

 

そうやって彼にあれやこれや言うと、

次はだんまりモードに入る。

 

なにも話さなくなり、

打ち上げられた魚のように

死んだ目でぼーっとしている。

 

 

アスペルガー夫との日常は、

こんな超がつくほどしょうもないことで喧嘩になり、

炎上する。

 

いつも、喧嘩の発端は思い出せないほど小粒なのに、

炎上後の被害がひどい。

 

いつもいつも。

割に合わない喧嘩ばかりだ。

 

 

私の日常はこんな日々だ。

大したことのない小さな障害物が、

永遠に長く続く障害物競走のよう。

 

その障害物を一つ一つ超えていくこと自体は、

そこまでの大ごとではないのだが。

その小さな障害物がいつまでもいつまでも、

ずーーっと立ちはだかる。

そこが、なにより疲れるポイントなのだ。

 

終わりのない障害物競走に、

走っては止まって、ため息をつく。

泣いて、怒って、

たまに楽しいことがあって笑い、

また泣いて、怒って。

たまに立ち止まって、先のことを考える。

 

そうやって、日々過ごしている。

 

 

でも、みなさんからいただくコメントでは、

もっと大変な日々を過ごしている方々も多い。

 

 

 

私がこのアスペルガー夫とまだ別れていないのは、

第一に、「暴力」がないことだと思う。

 

ここは、重要視している。

 

自分の身体を傷つけられるようなことは、

一度もない。

 

暴力を振るう男であれば、即離婚する。

それは、アスペルガーであろうとなかろうと、

一緒だ。

 

 

そうやって暴力やモラハラなど、

程度がひどいアスペルガー配偶者はたくさんいると思う。

 

 

そういう時は、どんなときでも

「ご自身の心身の健康」を第一に考えてみてほしいと、

個人的に強く願っている。

 

 

日本人は特にだと思うが、我慢強く、忍耐強い。

自分を犠牲にしても、

他人のために生きようとする民族性かもしれない。

 

結婚がある程度、我慢や忍耐が必要だとは承知している。

 

ただ、心身の健康を壊すほどの辛い状況であれば、

我慢し続けてはいけない。

 

割れた花瓶を元に戻すことが難しいように、

心がバラバラになってしまったら、

元に戻るのに相当な時間と労力がかかる。

 

バラバラになる前なら、まだ間に合う。

気づいたら、精神が壊滅的な状態になる前に。

 

我慢しすぎないでほしい。

 

日本はまだ、欧米のように

「夫婦カウンセリング」に通う文化など、

夫婦間の問題を第三者に話せる環境が整っていない。

 

「普通の」夫婦ですら、悩みを相談する場所がない。

 

発達障害者を配偶者に持つ夫婦は、

「普通の」夫婦より、抱える問題が多いはずだ。

 

三者の助けは、必須なはず。

 

なのに、誰にも相談できずに苦しんでいる人は

山ほどいる。

 

このブログがその「第三者」の役目を、

少しでも果たせるといいとは思う。

 

ただ、直接会って話を聞いてもらったり、

電話で相談できるところがあったり、

そういう環境が少しでもあるのとないのとでは、

心の平穏度合いが違う。

 

 

私には、アスペルガー疑いの夫にまつわる諸問題を、

母にも話せる。

聞いてくれる友人も近くにいる。

グループメールで話し合える遠くの友人達もいる。

 

そういう環境が、私を助けてくれている。

 

地元の発達障害センターに電話をし、

相談に乗ってもらったこともある。

その時も、いざとなればこうやって専門的に

聞いてもらえる所があると知り、心強かった。

 

 

でも、私のように周りの人々が理解してくれない環境も

多いと思う。

 

親が理解してくれない場合は、特に辛いはず。

 

でも、そんなときこそ、

三者で相談できる誰かを、見つけてほしい。

 

人によっては、自分の配偶者がアスペルガーだとか、

ADHDだとか、言うこともためらう人もいると思う。

 

でも、なにより「言葉に出して話す」と楽になる。

愚痴でもなんでも、いいと私は思う。

私は、どの友人にも、

「夫はアスペルガーだ!!」と言いまくっている。

その方が、これから友人と話をする時に、

話が通じやすい。

 

みんな親身になって、話を聞いてくれる。

その友人達に、本当に感謝している。

 

 

地元から遠く離れて、

なんでも話せる友人が近くにいない人もいると思う。

 

 

私も、地元から離れた土地に住んでいる。

 

とても孤独だったが、だんだんと友人も増えてきた。

 

子育てや仕事など、諸事情はあると思うが、

何らかの方法で友人作りに励むとよい、

というより、友人を作ることは必須だとすら思う。

 

 

私の場合はアルバイトをして、

多くの素晴らしい友人ができた。

たった8か月で辞めたのだが、

友人を得るためにはとっても有意義だった。

その友人たち全員にも、

「夫がアスペルガーみたいで…」と話している。

 

そうすると、

「私の子供がアスペルガーと診断されて…」

など、似たような話も飛び交う。

「この本がいいよ」とか、

「ここの病院に行ってるよ」とか、

プロテインを飲ませてる」とか、

そういった情報交換もできて、とてもありがたかった。

 

 

 

一番危険なのは、

誰にも相談できず、一人で思い詰めて、

行き詰まってしまうこと。

 

希望が見いだせなくなって、

マイナスの方向にばっかり考えてしまうこと。

 

自分を責めてしまうこと。

 

 

 

ひとりぼっちで、思い詰めて、

明るい未来を見通せるようになることはない。

 

 

 

この世で、

 

自分の命や健康ほど、大切なことはないはずだ。

 

 

自分の命より、

子供の命の方が大事だという考えもあるだろう。

 

 

子供の命や健康ももちろん大事だ。

ただ、それでも、

一番に考えることは、自分のことだと思う。

 

 

「自分は不幸でもいい」

「自分さえ犠牲になればいい」

 

 

こういう考え方は、すぐに捨てなければならない。

 

こういう考え方は、周りの幸せを願っているようで、

周りを不幸に導く。

 

なぜなら、

「本当は、私は不幸です」

と言っているようなものだからだ。

 

いつも怒っている人のそばに居て、

幸せな気持ちになれないのと同様に。

 

いつも不幸な人のそばに居て、

幸せにはなれない。

 

だから、自分の愛する誰かのために、

自分は幸せでいないといけない。

それは、権利ではなく、義務だとすら思う。

 

 

 

 

自分を幸せにできるのは、自分しかない。

 

誰かが、自分を幸せにしてくれるのではない。

 

 

 

 

 

 

このブログでは、

日々アスペルガー夫と奮闘する日々を書いている。

 

私にとっては、

 

ほんきの「日記」だ。

 

 

アスペルガー夫の生活は戦いの日々だが、

それをネタにしつつ、このブログを書いている。

 

つまり、まだ彼をネタにして、

うまみをいただいている。

 

そうやって、持ちつ持たれつ、やっている。

 

 

彼とまだやっていけているのは、

なんだかんだ、私も楽しいからだ。

 

喧嘩している時以外は、

それはそれは

「仲良し夫婦」そのもの。

 

話をして笑い合い、

旅行に行っては笑い合い、

時に大笑いし合う。

トランプで遊び、ジェンガで遊び、

いつまでも一緒に遊んでいる。

そんな仲だ。

 

喧嘩のネタばかり書いていると、

相当私が不幸だと思わせてしまうかもしれない。

 

でも、そうでもないのだ。

 

日記に、なにもない日常を書きようがないのと一緒で。

何か出来事があったから書く。

それが、大体は喧嘩の内容だ。

 

 

 

自分で線は引く。

 

 

自分が本当に「不幸」への道に入りそうになれば、

彼との関係は終わらせる。

 

 そう、決めている。

 

 

 

 

余談だが、

最近の「誹謗中傷」問題について。

このブログにも時々おかしなコメントが届く。

下記のような完全におかしなものや、

マイナスオーラのあるコメントは、

残念ながら承認していない。

 

 

そのコメントにも、大まかに二種類がある。

 

 

一つは、「精神的に病んでいる人」のもの。

 

特徴は、言葉が荒い。

ただ人を傷つけたいのだろうとわかる言葉を並べ立てる。

ちらっと見るだけでわかるほど「いたいたしい」ので、

読みもせずにゴミ箱に入る。

相当、心がすさんでいるのだなぁと哀れに思う。

 

今の流れを見ていると、何年後かに、

彼らのコメントが遡って罰せられる日が来るのだろう。

 

例えば1つのコメントにつき、将来20万円の罰金が科せられたら、

破産してしまうだろう。

あらゆるところにコメントしているだろうから。

ましてや前科がつく時代になれば、

その人はもう立派な「犯罪者」だ。

 

昔あった、某消費者金融会社みたいに、社会の風行きが急に変わって、

過払い金請求がドッと押し寄せて倒産してしまうようなものだ。

今はよくても、将来法律が変わったり、裁判で新たな判決が出た時、

突然転落することがある。

その怖さやリスクを承知してやっているかどうか。

いつか自分に返ってくるというという、恐ろしさを。

 

 

二つ目は、「自分が不幸な人」。

 

「自分がこうこうで不幸なので、早く別れた方がいい!」

「子供は産むべきじゃない!!」

など、正論と見せかけて、

自分の不幸を憂さ晴らししている。

 

私が夫と別れても、子供を産んでも、

その人たちの生活に変わりはない。

 

ただ、自分の不幸を、ぶつけているだけだ。

哀れだと思う。

「私は不幸なんです!」と叫んでいるようにしか、

読み取れない。

そんなことをしていても、不幸により進んでいくだけだ。

 

この二つ目の方々は残念ながら、

自分が正しいと思っている。

正義感から、「言ってあげている」のだ。

そこが悲しい。

あなたの正義で世の中を裁いても、

苦しいのはあなた自身だろう。

世の中は、

いくら声を上げても思い通りにならないのだから。

 

 

 

 話がそれたが、

このようなコメントは百ある内の一つほどで、

コメントを読めば

「素敵な方だな」

「頑張り屋さんの方なんだな」

「綺麗な心をお持ちなんだな」

と、私の心が癒やされるものも多く、

感謝しながら、読ませていただいている。

 

 

そんな方々にとって、つたないこの一「日記」が、

一ミリでも何かの役に立てるよう、

これからも書いていきたい。

 

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