ほんきっき

アスペルガー夫に悶絶する新妻のほんきにっき

アスペルガー夫が離婚を切り出した夜の結末

2019年のはじめから早速喧嘩続きの我々だったが、結婚1年半にして最大の離婚危機に発展した。夫が離婚を切り出してきた。今年から本厄に入る私にふさわしい幕開けだろうか。厄は2月からカウントするようだが、どうかこのクライシスが山場であってほしいと願っている。

 1月4日に書いたように、夫の借金180万円が発覚した。カードのリボ払い残額などを合わせた彼の負の遺産総額は300万円近くにも膨れ上がっていることが判明し、年を越した。胸はザワつき安らぎの得られない年明けとなった。

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早速銀行に借り入れの申請をし、審査が通り、着々と借金問題解決へ向け動いていたところに、夫がまた大きな障害となり立ちはだかった。

借金が発覚してからずっと機嫌が悪かった私に追い打ちをかけるように、夫の未払いの督促状などが届き更に不機嫌度マックスとなっていた。次から次に問題が起こるモグラ叩き状態に心底嫌気がさしながら、頑張ってトラブル解決へ奔走していた。

夫は私にお金のことで責められている状態にフツフツ不満を募らせていた。私にとっては夫自身がトラブルの原因なので不満に思う必要はどこにあるのか甚だしく疑問だが、アスペルガー夫は自分が責められることが耐えられないという特性がある。今回の借金問題で私は夫を地の底まで陥れるほど徹底的に責めたため、アスペルガー夫はストレスと不満で顔を歪めていた。

そして2日前、出張から帰ってきた夫は何か様子がおかしかった。何か言いたそうで、文句ばかり言い出した。お腹が減ったというので簡単なものを夜中に用意したら、手をつけない。「どうして食べないの?」と聞くと、「こんなおいしく食べられない状態では食べられない」と言う。わがまま2歳男児のような意味不明の主張で喧嘩を売ってくる夫に私はあきれながら、相手にするとめんどくさいので黙っていた。

夫がおもむろに話し始めた。「もう、いいかなと思うんだよね」

「なにが?」と問うと、「もういいかなと思ってね。俺も色々思うことがあって、ずっと考えてたんだよね。」

この話が始まったのが夜12時。これが悪夢の始まりだった。ここから朝5時まで壮絶な喧嘩と離婚話をすることになった。そして後述するが、夫の様子がおかしかったのは拍子抜けするほどの理由があったことが翌日わかった。

夫の話の内容はアスペルガーらしく、いつになく支離滅裂でぐちゃぐちゃだった。「もういいかな」と言い、その瞬間「一緒にうまくやっていきたい」と言う。決まった額で生活するように言い渡したことが気に食わず「こんな財布に少ししかなくて小さい人間になった気がする」と言い、次の瞬間「お金のことなんかで俺は文句言っていない」と言う。「もういいかなっていうのはどういう意味なの?離婚したいっていうことなの?」と問うと、「離婚していい」と言う。そう言ったかと思えば「うまくやっていきたいって言ってるだろ」とキーキー怒っていた。「あなたの言ってること、ぐちゃぐちゃだよ」というと「そっちの言ってることの方がぐっちゃぐちゃだ!!わかってるの!?」と攻撃してくる。カオスだった。

長らく話してくると、「もういいかな」の連発となり、「離婚してもいい」「離婚してやるよ」と話が発展してきた。私が「ようやくお金の問題を一緒に解決させて、うまくやっていこうと約束したばかりなのにもう諦めるの?それでいいの?」と問うと、「いいよ」と言う。「逃げるんだね」と私が言い、「もういいよ。俺はわがままかもしれないけど、それが俺のいいところだと思う」とまで開き直り出した。「離婚届にサインしようや」と夫が提案してきた。

今から立て直して上手くやっていこうと意気込んでいた私は、あまりの夫の我儘さにもう呆れかえってしまった。あまりにも離婚していいというので、「じゃぁ、明日離婚届持ってくるから。必ずサインしてくれるということでいいんだよね?」と聞いた。「いいよ」と夫。二言はないと言った。もうそこまで言われるのなら、私が頑張る必要はどこにもないと感じた。あまりにも拍子抜けし、涙が溢れた。「わかった。じゃあ離婚しよう。絶対明日離婚届にサインしてもらうからね。」とこみ上げる怒りを抑えながら切り捨てた。

私もだんだん覚悟ができてきた。もう、別れようと思った。そして淡々と、今後離婚するにあたってのプロセスを夫に描写していくことにした。

「じゃぁ、私は今月中に荷物全部まとめて実家に帰るから。そうすればもうこの街にいる理由はないし、もう二度と会うことはないね。絶対別れた後は連絡してこないでください。私は新しく仕事探して働いて、早くもっと素敵ないい人を見つけて結婚して幸せな家庭を築くから。その時はこの失敗を活かして、結婚前にしっかりどんな人か確認して結婚しようと思う。あなたは、もう好きなだけお金を使って好きなように生きていったらいいと思うよ。もう誰もあなたのお金の管理もしないし、誰にも縛られず独身貴族を楽しんてください。」

そうやって具体的に離婚後のイメージを夫に伝えると、夫の態度は一変した。途端に「ごめんなさい」モードに変わっていく様子がありありとわかった。

アスペルガーの特性なのだ。想像力がないということが。だから、離婚しようと相手に気軽に伝えてしまうのは、離婚したら一体どうなるのか、どのくらい自分が困るのか、どのくらい辛くて後悔するのか、それが想像力の欠如によりイメージできないことが原因にある。そのため、こうやって具体的に私がいなくなって、もう会えないというイメージを彼の頭にインプットさせると、ようやく事の重大さがわかってくる。そうしてアスペルガー夫は途端に「やばいことを言ってしまった」と理解する。

そこからは夫は完全に謝罪モードに突入し、謝り倒してきた。テーブルに手をつき「ごめんなさい」「申し訳ない」「本当にごめん」「もう絶対離婚したいとか言いません」「申し訳ありません」と永遠に続く。もう彼の攻撃性は消えていた。

でも、私は絶対謝罪を受け入れなかった。「私は言われたとおり絶対離婚するよ」「離婚したくないなら簡単に口にしないで」「男に二言はないんでしょう。あなたが何を言おうと離婚するから」「明日離婚届持ってくるから、絶対サインしてもらうからね」と散々脅し、引っ張れる最大まで引っ張って謝罪を拒否し続けた。そんな勝手な振る舞いに振り回されてたまるか、と思っていた。

アスペルガーというのは、びっくりするほどひつこいという特徴がある。夫は私が離婚しないと言うまで、絶対あきらめない。私がいくら離婚すると言い張っても「もうそんなこと言わないで。絶対頑張るから」と永遠に私を説得し続けた。そうして朝を迎えるころ、根負けをした私は「わかった。でも離婚を検討しないわけではない。お金のことが解決できなかったときは、離婚を考えるから。」と妥協し即離婚の意思を取り下げた。取り下げたからといって、あなたのことが好きだとはすぐには思えないし、仲良くするつもりはないからと伝えておいた。

それでも、アスペルガー夫は一件落着したと思い込むようで、さっそくベタベタしてこようとしていた。私にはその心の切り替えができるアスペルガーをもう天才だと賞賛するしかない。アスペルガーの特徴だ。すぐに心の切り替えができる。自分が怒っていたことなんて綺麗さっぱり忘れ去り、すぐにその人をまた愛することができる。

次の日、決して謝らない夫が私にメールをしてきた。「昨日はごめんなさい。」相当反省しているのだろうと、少し感じることはできた。それでも、何度も夫とは同じやりとりをし続けているため、全く信じてはいない。

夜に夫が帰宅し、またも珍しく面と向かって「昨日はごめんなさい。言い過ぎました。」と素直に謝ってきた。決して謝る事のできないアスペルガーにしては珍しい現象に、少しだけ希望を感じた。そして夫の口からびっくりすることを聞かされた。

 

「昨日は酔っ払ってて言いすぎたんだ。」

 

「え、酔っ払ってたの??」全く知らなかった。すると夫は「出張先で2人でワイン4本空けて帰ってきたんだよね。そりゃ酔っ払ってるよ」と当然のことかのように返答した。私は目がテンになった。なんか様子が変だとは思っていたが、まさかそこまで泥酔した状態だったとは。完全に騙された。なんと私は酔っ払いと話していただけだった。だから話が飛びまくってぐちゃぐちゃだったのか。真面目に話し合ったと思っていた私はなんだったのか。ほんとに、ふざけんなよこのアスペやろう。

 

まぁとにかく、これで夫は自分から離婚を切り出すと本当に離婚することになることは少なくとも学んだだろう。こうして、もう彼から離婚を安易に切り出すことはなくなると思われる。

アスペルガー夫がもし離婚を切り出してきたら、本当に離婚する覚悟をこちらも持ち戦闘に望むべきだろう。そして、リアルに離婚したらどれだけアスペルガー夫にとって悲惨な現実が待っているか、脅したっぷりにイメージさせてあげると良いと思う。

 あぁ、しかし疲れた。

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アスペルガー夫の人知を超えた天才ぶりたまには

だいたいアスペルガー夫に対しては不満しか出て来ないのだが、たまにはアスペルガーの大きな特徴の一つである天才さについて綴り、夫の良いところも思い出してみようと思う。

アスペルガー夫のひどい特徴を詳細に友人に伝えるたび、よく問われることがある。

「どうしてそんな人と結婚したの?」

この言葉にアスペルガーの妻は答えられず、いつも言葉に詰まる。

でも、アスペルガー夫には共通して輝き放つ天才的能力を備えている。そしてそれは一般男性には全く備わっていない異質な才能である。それが彼らに惹かれる理由だ。どんな女性がアスペルガー男性に惹かれるか。一概には言えないだろうが、私のように普通の男性をつまらないと感じる女性が多いと思われる。「人生こんなもんでいい」というサラリーマン体質の向上心のカケラもない男性に惹かれない。そんな女性は気がつけばアスペルガー男性のそばにいるかもしれないので要注意だ。

それではここに、私の夫の天才肌ぶりを贔屓目なく羅列して陳述してみたい。

 

アスペルガー夫は現在会社の役員をしている。そして社会人になってからずっと管理職に就き続けている。一般社員として生きることはできない。指図されるなんて耐えられない。人を動かすことが天才的に上手い。人に好かれ、人の心を動かすことができる。後輩に慕われ、上司に可愛がられ、会社にいなくては会社が成り立たないほどの存在感を放つ。1分単位で彼の元には代わる代わる決断を求め相談をしに来る後輩たちが彼のデスクに列を作る。その姿はまるでゴッドファザーさながらである。彼と話すお客さんは瞬時に彼のファンになり、虜になる。決断のスピードが異様に早く、頭の回転の良さが人間の能力を超えている。同時にいくつものことが処理でき、決断を間違わない。大きく物事を考えることができる。業績の悪い事業も彼が行えばグングン業績が上がり成功事業となる。細かい仕事には決して手を出さず、人にさせることを徹底している。鋼のメンタルを持ち、どんなに理不尽なことで怒られようとも翌日忘れられるという羨ましい能力を備える。彼に任せれば事業が安泰であることから社内で任される仕事がどんどん増える。それゆえに何個もの役職を持ち合わせている。大人3人掛かりで割り振られる仕事を1人でこなすが、給料が変わらなくても大丈夫という不思議なこだわりのなさでストレスを感じない。長時間働いても、1ヶ月働き通しでも耐えられる精神力を兼ね備えている。責任感が強く、必ず事業を成功に導く執念深さがある。上司に可愛がられると必ず報いようとする任侠の世界観を持つ。文句や愚痴を嫌い、正義感を持って仕事に取り組む真摯な姿勢がある。多少のことには動じず、いつも冷静で的確な指示を飛ばす。どんなクレーマで偏屈なお客さんも彼が対応した途端に彼のファンに変わる。上司に媚びず、部下に優しく、辛抱強い。どんな時も笑顔でにこやか。冗談を絶やさずいつも周りを笑わせるムードメーカー。彼が出勤すると皆が立ち上がり一斉に挨拶をする。皆彼のことを慕い、彼をなくてはない唯一無二の存在だと認識している。

 

さて、読んでくださった方、こんな男性どうだろうか。

私は改めて書いていて思う。

いや、なんていい男なんだ、と。

私は彼と一緒に働いていた。だから、上記の様子そのものを間近で見続けていた。なんてすごい人なんだろうと思った。人間レベルではないとすら感じていた。ただなぜこの人がこれほど人間の英知を超えているのか、その理由を知らなかった。

 

その理由が、アスペルガーだから、だったとは。

 

こんないい男であれば、どうして今私が彼の妻として苦しんでいるのか。こんなに周りから慕われ、仕事ができ信頼が厚い男性を夫に持ち、普通ならそんな男性と結婚すればハッピーエンディングではないか。

ところが、人生はそんな風に順調に行かないようにできているらしい。 彼と結婚してから、私の拷問のような苦しい日々は間も無くやってきたのだった。

なにがこんなにアスペルガー夫の問題なのか。

それは、アスペルガー夫は上記のような素敵な男とは180度別人の男に家では変貌するのである。そう、ウチとソトの人格が変わる。それがアスペルガーの特性なのだ。

仕事を辞めて一緒に彼と働かなくなった今、私が接するのは家にいる彼だけだ。そうなると、上記にツラツラ綴った素敵な男性ぶりも、私にとっては全く関係のない人となる。家でそんな素敵な男性となってくれる日は、待てど暮らせどやって来ないからだ。上記に羅列した事項を全て逆にしたのがアスペルガー夫の妻の前での正確だと言っても過言ではない。

家でのアスペルガー夫は、ワガママ・言うことを聞かない・キレる・気を遣わない。とにかくやりたい放題だ。2歳児にまで戻る。「寝たくない」「テレビみたい」「お風呂入りたくない」「食べたくない」など、イヤイヤ期の再来かと思う。

それくらい、ウチとソトの差が激しいのが、アスペルガー夫を素敵だと思って結婚してしまう理由である。ウチ=結婚しない限り判明しないからだ。

それでも、この天才的な能力は100歩譲ってもやはり素晴らしい。私はいくら努力しても彼の天才的能力を身につけることはできない。それは持って生まれた才能である。

だから、今の妻の立場で私ができること。それは2歳児に戻った天才少年を家で褒めて伸ばす教育を行うことだ。天才児を授かった母親のように、将来に甘い夢を見て今しばらくは彼に精一杯の教育を施して将来の展望に夢を駆せたいと思う。私一人では行けないほど遠いところに、彼となら行けるような希望を持って。

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夜の営みにおけるアスペルガー夫(男)の特徴

アスペルガー夫との営みの一部始終はこんな感じ、というわかりやすい例を最近の実例から我が家から取り出してみる。たまに身の危険を感じるのがアスペルガー夫との夜の行為。どれくらいストレスフルか、伝われば幸いである。

まず基礎情報として、アスペルガー夫は人の空気が読めないため、行為中でも相手が嫌がってるか喜んでいるか、あからさまに態度に出しても全く気づかない。なので、行為も当然ちんぷんかんぷんなことを仕出かす。つまりアスペルガー夫との行為は基本的に身を委ねきれない。数日前の夜はこういう夜だった。

 

その夜の前の日、私は夫に対して怒り心頭で、大げんかをした。そして私は夫に対しまだ怒っていた。だけど、1日経ってアスペルガー夫はなぜか私に対する好き度が増していた。だから夜も求めてきた、無邪気に。アスペルガー夫は短期記憶がないため、昨日のことなどほぼ覚えていない。いや、正確には覚えているが、私の気持ちを察することができないため、昨日の怒りを1日持ち越す私の気持ちを理解できない。「どうしてそんなにずっと怒っているの?1日寝たら忘れないの?」とアスペルガーならではの特性を私に強要する。

1日1日リセットされるアスペルガーにとって、どんなことがあっても次の日にアスペルガー夫は私のことをまた好きだと思える。私は一般人なので、昨日喧嘩した相手と夜仲良くする気にはなれない。なので求めてくる夫を拒否する。だけど夫はなぜ私が嫌がっているかわからない。「いやだ」というと「なんで??」と2歳児のように心から疑問を持って聞いてくる。私にとっては喧嘩した次の日にラブラブに戻れると思っているアスペルガー夫の頭の中がどうなっているか理解できない。あからさまにうざがる顔をする私を夫は見ているようで視界には入っていない。

行為自体は割と全て乱暴気味で、強い力でなんでも行うのでとにかく痛い。「いたい」とそのまま伝えてみるが、全く聞いていない。「もっと優しくして」とも言ってみるが、それも聞いていない。ズンズン彼の思う通りに進めていき、右へ左へ私を無駄にグイグイ移動させる。その都度乱暴で痛いので「だからいたいって」と伝えるが、もちろん耳に入っていない。不快さで顔が歪んでいる私の顔に時々気がつき「どうしてそんな顔してるの?」と心から不思議なことを問いかける2歳児のように聞いてくる。「だから、いたいんだって。聞いてる?優しくして。」と答えるが、聞いた割に答えを求めているわけではないので聞いてはいない。当然力加減が改善されることなどないまま事は進んでいく。

アスペルガー夫との前戯は私にとって地獄。苦痛以外のなにものでもないので、さっさと終わらせるよう促す。「そこは触られたらいやなの」と100万回伝えても、夫の記憶に残ることはない。思い込みが激しいので、女性がされて嬉しいと思い込んでいることは、いくら私が嫌だと伝えても頭にインプットされない。情報の更新がシステム上行われない。アルペルガー男に限らず男性全般に多いが、力強くガシガシすれば女性が喜ぶと思い込んでいる。そのうち行為自体、私と夫の押し合いへし合い状態となり、私の太ももや腕には青あざができる。

そうやって落ち着きなくベッドの上で動き回る夫が、その夜やらかしてくれた。思いがけず私の外ももを膝で豪快に蹴り上げた。成人男性に結構な勢いで蹴りを入れた女子はどうなるか。痛すぎた。痛すぎて悶えていた。「いたい・・!!」ベッドで悶えうずくまって動けなくなっていた。本当に痛かった。もちろんわざとじゃないのはわかっているが、あまりにも痛いので夫へ怒りが湧いてきた。「いたいじゃん!!」と言うと、普通の人ならどう言うか。「ごめんね」「大丈夫?」「わざとじゃなかったんだよ」などの返事が返ってくるだろう。だがアスペルガー夫は一味も二味も違う反応を示す。

行為中に妻を蹴り上げたアスペルガー夫は、痛い痛いと悶える妻を前にどう対処することにしたか。それは、無視して行為を前に進めることだった。彼の中ではミッションコンプリートが最優先。困難を跳ねのけミッションコンプリートに邁進するエイジェントのように最後まで爆進した。そして満足そうに最後を迎えた。

私はもちろん怒りに小さく震えていた。行為が終わって一番に私が発した言葉は、「人を蹴り上げたらごめんね、大丈夫??って普通人は言うんだよ!わかったか!!」

夫はようやく「なんか入っちゃったんだよ」とだけ釈明した。私が怒っていることを気にとめる様子もなかった。おい、一言ぐらい謝らんかい。

アスペルガーの夜の行為はこういう感じだ。だいたい、こちらの求めるものと違うものをふんだんにプレゼントしてくれる。そしてこちらは不満足100点満点だが、アスペルガー夫は満足100%だ。彼が私を心から満たしてくれる日が来るとすれば、それは私が途方も無い調教を彼に何年も掛けて施した先にあるかもしれない。一言で言えば、そんな骨の折れる仕事、体力が続かない。

こうして少しずつ私はアスペルガー夫への嫌悪感を積み重ねていく。そして夫は私への愛情を積み重ねていく。

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結婚前に確認しておくべきだった悲惨なアスペルガー夫の借金問題

年が明けた。2019年、宇宙人アスペルガー夫との幕開けは史上最悪となった。結婚して1年半の2018年年末、ついに耐えかねて私は夫に発狂し大爆発した。

半月ほど前に書いたこの日記では、12月中になんとでも解決したいこととしてアスペルガー夫の金銭問題に取り組んでいた。結局は、最悪の結果となった。
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アスペルガーはお金の管理ができない。お国でいう、歳入と歳出の管理ができない。つまり、入ってくる以上に使ってしまう。そしてそれが悪いことだという自覚がない。

そしてアスペルガーの特徴のもう一つは、お金の管理を人に任せることを嫌う。つまり、妻に家のお金の管理を任せない。自分は管理できないのに、だ。だからずっと結婚して1年半、私に全てのお金の管理をさせてもらえるよう、説得し続けてきた。でも、アスペルガーはこだわりが半端ないので、1年半それを拒否し続けるという神業を夫は成し遂げてきた。それでも追い詰め、12月に全てのお金の管理を任せてくれることを約束してくれたはずだった。なのに、約束をいとも簡単に破ったアスペルガー夫。「忘れてた」と、1年半繰り返し続けたその言葉を悪びれなくケロリと私に吐いた。その言葉のスイッチで、私はブチ切れた。

その火に油を注ぐかのようにもう一つの問題があった。それはアスペ夫がカードローンで借金をしているらしいという事実。でも、いくら借りているのか口を割ることなく結婚1年半が経っていた。いい加減、白状することを迫ったこの年末。アスペルガー夫はどういう行動をとったか。

黙秘

あなた、黙秘する権利あると思ってます?取り調べ中の警官と容疑者バリに、「いったいいくらあるんだ」と攻め立てる私と無表情で黙り続ける夫。その夫の姿はまるで、白状すれば全てが終わってしまうことを見越して黙り続ける容疑者のようだった。黙秘を長時間続ける容疑者に私は切れた。結婚後、初めて言葉通りに切れてやった。精神戦に負けたのは私だった。私は30cm顔面で話しかけても平気で黙り続ける死んだ顔の夫に、私の脳内のどこかの線がプチッと切れた。大声で叫び狂った。1/3演技は入っていただろうけれど。2/3は本気で発狂した。もう、結構本当に全てどうでも良くなった。気を遣うことなく好き放題暴言を吐いてみた。すると、なんということでしょう。

いいようのないスッキリ感に包まれた。あ、そうか。こんな理不尽極まりないアスペルガー夫には、発狂してもいいんだとわかった。なにか解放された。もう、すぐ離婚してもいいし、なんでもいいや。もう頑張るのは疲れた、と。「自分の生きたいように好きに生きていって。あなたのこと、心から大嫌いだから。」と吐き捨てた。夫に触れられるのも嫌なレベルとなっていた。

そうやって妻の怒り狂った姿を見たアスペルガー夫はどうしたか。すごく怒られていることは自覚したようだ。「ねぇーーー、あなたの言う通りにするから仲良くしてよーー。ねぇーーーー。」とスリスリ擦り寄ってきた。一晩「さわるな。」と夫の擦り寄りを全身全霊で拒絶した。

翌朝、まだ人を殺しそうな目で夫を見つめる私に対し、夫は堪忍したのか、ようやく黙秘をやめ、カードローンの借金額を白状した。死刑宣告を覚悟した容疑者のようだった。さて、それはいくらだったか。

 

200万円弱。それにリボ払い残高が100万弱。300万円近い金額が実質借金としてあることが判明した。結婚1年半たって、ようやくわかった事実だった。結婚前から借り続けていたようだった。

これもまた、アスペルガーの特徴だといわれている。アスペルガーは飛び抜けた才能を持つ人が多いので、高収入な人が多い。そして高収入であってもお金が足りず借金をする。常識では考えられないことを彼らは平気で日常的に行っているという性質がある。いくらお金が入ってこようと、それ以上に使ってしまう。夫の場合、物欲もなく仕事ばかりしている人間なのに、一体なぜお金が貯まっていかないのか全く理解不能の域だった。でも残念ながら脳障害なのだから、障害として認知しない限り、理解ができる日はまてど暮らせどやってこない。

さて、借金額があらわになり、私はどうしたか。社交辞令のように一応、真っ当な質問をしてみた。「どうして借りる必要があったの?」答えは予想通りだった。

「わからない。」

うん、そうでしょうね。アスペルガーのモデルアンサーが返ってきた。障害だから、わざとやっていない。知らずにやっているので、理由などわかるはずがない。毎月、お金の管理ができずに少しずつ赤字を積み重ねた額の結果、というだけだ。

300万円という額、私はけっこう大きいと思っている。それを結婚後1年半経ち知らされたということに対し、私は夫に怒る権利も離婚を考える権利もあると思っている。それでもアスペルガー容疑者は、全て白状した途端、罪が許されたかのように晴れ晴れしい表情をしていた。これでお咎めなし、と思っているらしかった。私はその不思議な生物をただ見つめ返すしかできなかった。

年末は実家に帰る予定だったので、言葉通り「実家に帰らせていただきます」と言い、借金発覚の事実をお土産に実家に帰った。夫には「そのようやく知った事実を持って、今後について離婚も含めて考えさせてもらう」と伝えて家を出た。夫は「えーー、実家に帰っちゃうの?」と無邪気な子供のような声で私を引き止めたが、うんざりしてしょうがなかった。私は死んだような表情で彼を後にした。

実家に帰り、母にこれらの経緯を伝えた。母は泣けるほどの理解力で的確なアドバイスをくれた。

「家計としては実質破綻してるわ。でも、銀行に借りて、カードローンもリボ払いも全部支払い終えて、立て直して。大丈夫、まだ結婚したてだから、お金がなくてもこれから貯めていけば大丈夫だから。もうちょっとやってみたら。」

母は夫がアスペルガーであることを理解してくれている。母のまわりにはアスペルガーの親類や友人などが多く、彼ら彼女らの奇妙な行動に半端ない理解力があるめずらしい人間だった。だから私は救われている。

母に伝えてとても気が楽になった。両親に嘘をついて、うまくいっていないのにいっていると言い続けることはつらかった。アスペルガー夫のやりきれないトラブルに対し、一緒に考えてくれる協力者を私も得る必要に駆られていた。そうしないと、孤独すぎて頭が狂ってしまうと真剣に危機感を感じていた。

昨日実家から戻り、また夫と喧嘩を再開した。あたらめて「あなたのこと、大嫌いです」と伝えておいた。そして本日、銀行で借り入れの手続きなどを何社か行った。今は審査結果を待つしかない。これで銀行からお金が借りられなければ、彼の親に全部ぶちまけ、彼の親からお金を借りて対応しようと考えている。

今から結婚する方は、相手がアスペルガー夫かどうかに関わらず、結婚前に借金があるかどうかの確認をしっかりしておいた方がいいと思う。私のように、結婚後にアスペルガーだとわかる場合もある。「この人は大丈夫」という思い込みは危険だと身をもって経験した。私のように結婚後に発覚しても立て直すことも不可能ではないだろうが、夫への信用は失墜し、好きだという気持ちは空高く飛んでなくなってしまった。だから、何事も結婚前が重要だとわかった。そしてもし結婚後に夫がアルペルガーだと判明した場合は、すぐ借金があるかないかを確認していただきたい。高確率でなんらかの金銭面での問題があぶり出される可能性が高いと思われる。同時に自分のケアができるよう、周りに協力要請を請うこともする必要があると思う。

 

 

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ほんきの口コミオンライン英会話「ネイティブキャンプ」

アスペルガー夫ネタを日々書いている中ですが、昨日無料登録をして心が奪われたオンライン英会話:ネイティブキャンプについてその感動をお伝えする。

16歳でニュージーランドに1年留学し、現地で全く話せず悔しく惨めな思いをして以来、ずっと独学でボチボチ勉強してきた英語。現在TOEICは920点。

これまでは他の仕事をしながら片手間で勉強してきたので、いよいよ本腰を入れ、2019年の英語目標を定めたこの年末。TOEIC満点近く持っていきたいし、英語唯一の国家資格である全国通訳案内士を取得したい。

これまでずっと気がかりで解決したかったこと。それは英語勉強にあたり、「話す」機会をどう確保するかという問題だった。どうしてもこの島国日本は、周りを見渡せば日本人しかいない。英語圏の友人や彼氏を作ることは至難の技で、英会話教室に通うしかないという状況だ。それでも、英会話教室なんかに通うことは絶対イヤだった。それは、月4回、一週間に60分だけ話すなどの行為で、英語が上達するなんてありえないとわかっていたから。

1年ほど前、少し英会話学校で英語を教えたことがあった。その時は中学生向けのクラスのみを担当していたのだが、時々代打で大人クラスを任されることがあった。そのクラスの現状を見て悲しくなった。私と同年代の女性が何名か、一生懸命真面目にクラスに来ては、色々私に質問して帰っていった。それでも英語で話す時間はグループコースなのでわずか10分程度。圧倒的に話す、つまりアウトプットの時間が足りない。月にして約40分の英語アウトプットのために、月額1万円近く払うなんて、コスパがわるい。わるすぎる。

英語上達の鍵は、どれだけの英語量をインプットし、アウトプットするか。日本人の得意とすることはインプット=読む、聞くなど一人でする勉強であり、どうしても足りないのはアウトプット=話す、という行動。そのことは重々承知していたのだが、アウトプットできるいい環境を見つけられず自分の状況を嘆いていた。

そんな中、あるテレビでオンライン英会話を知った。これまで、オンライン英会話と聞けば、ただフィリピンの先生と会話する、というだけで好印象を持っていなかった。でも、よく調べていくうちに、近年のオンライン英会話の発展は目覚ましく、サービス環境や教材の充実など、その効果には目をみはるものがあることがわかった。

2019年度は英語を飛躍させることを決めたので、とにかく行動してみることにした。まず、3社を選び、無料登録してみた。登録すると、無料で体験レッスンが受けられ、各社の特徴がわかる。私が登録したのは料金がお手頃で人気な以下の3つ。

1)レアジョブ英会話(業界トップと言われる)

2)産経オンライン英会話(産経が運営する安心感)

3)ネイティブキャンプ(レッスン無制限と予約不要が売り)

どれも登録したのは昨日12月26日。そして、各サイトを散策して特徴をつかんだ。どれが自分の求めているものか、すぐ判明した。それは 有無を言わさずこの一択。ネイティブキャンプだった。

なぜか。それはなんといっても「回数無制限」という他のどこにもない大きな特徴があるから。上記に限らず、どこでも大概は英会話受講:1日1回25分という一般的な制限がかけられている。それと比較し、ネイティブキャンプは無制限に1日いくらでも、何回でも好きなだけ受講し続けられる。

もう一つの良いところ、それは「予約不要」というところ。これも、他のところは何時と何時が空いていますと記載があり、予約を入れるところから始まる。でもネイティブキャンプは、「さぁ、今からちょっと受けようかな」とサイトを開けば、今すぐ受講可能な講師の方のところに青ランプがついていて、クリックすれば即話せる。

これは感動的だった。私のように面倒くさがりで、思ったときにすぐしたいというタイプにはぴったりだった。

そして何より、英語力向上に必須の環境である圧倒的なアウトプット量を満たすには、1日25分では足りない。オンライン英会話の効果を最大限得るには、レッスン受講無制限のネイティブキャンプ一択になる、というのが結論だった。

また、システム環境の良さも非常に惹かれる点だった。ネイティブキャンプは独自のシステムを持っており、スカイプを使用しないで良い。レアジョブの体験をしてみたが、スカイプを使用し、非常に音が安定しない。聞こえたり、遠くなったり、音が不安定なので、いらないストレスがかかる。それに、スカイプ画面と別にテキスト画面を表示しないといけなかったりするので、あっちを見たりこっちを見たりと気が散る。ネイティブキャンプのシステムは、一つの画面に教材が表示され、講師の顔も見え、チャット画面もある。全て一画面で完結しており、音も安定して非常に快適だった。

講師の質はどうか。総じて非常に質が高くかなりびっくりした。私は昨日と今日で5名の講師の方とレッスンを行った。全て女性、フィリピン人の方とセルビア人の方。全ての方の発音は非常に綺麗で、教え方もとても上手い。皆明るく笑顔で、雑談にも花が咲き非常に気持ちの良い方ばかり。講師の口コミは星印と件数で明確に示されているため、それを指標にすれば、変な講師の方にあたることはまずない。産経英会話では、星印などの講師の口コミ指標がなく、非常に選び辛いところがデメリットだと感じた。ネイティブキャンプのレッスンがあまりに楽しく夫に早速この感動を伝えたところ、夫も興味津々で、自分がいるところでぜひレッスンをしてみて、と言い出した。夫が静かにしている中でレッスンをし、フィリピンの先生と話をしたのだが、夫もその発音の綺麗さにびっくりしていた。夫は海外歴が長く、英語はプロ並みなのでいつも辛口評価なのだが、無事合格したようだ。これでアスペルガー夫にありがちな「妻がわけわからないことをしている」と考える脳から脱却してくれ、応援してくれそうなので一安心した。

料金は、レッスン回数無制限「プレミアムプラン」で5,950円。レアジョブは1日25分で5,800円。産経英会話は1日25分で5,980円。どれも似たり寄ったりで競合している。でも無制限であれば、受ければ受けるほど費用対効果抜群でコスパが良くなるのは明白。

なにはともあれ、百聞は一見にしかず。とにかく、なんとなくでも価格などで合うもの3社ほど選んで、体験してみることが一番。30社ほどあるらしいオンライン英会話を調べるだけで疲れてしまうので、あれこれ調べまくるのはおすすめしない。体験して比べる中で、合う、合わないを感じ取り決めることをおすすめする。私がこれほど感動したネイティブキャンプも、人によってはもちろん合わないと感じる人もいると思うので。それでも、もし人におすすめのオンライン英会話は?と問われれば、間違いなく私はネイティブキャンプを勧める。もちろん、今後他にも回数無制限のライバル会社が出現すれば、選択肢も増え答えはわからないだろうけど。でも、英語力を本気で伸ばしたいなら、1日25分などと言わず、時間があるときはとことん話して話す必要があると思うので、ネイティブキャンプが条件的に合っている。

ネイティブキャンプが入り口として入りづらいと感じた点は、7日間の無料体験を受けるために、まずクレジットカード情報を先に入力する必要があるところだ。7日以内に退会しないと、自動的に課金されてしまうところが要注意。私は一瞬、うっとためらった。退会することを忘れないようにすればいい、と思い直して登録したが、こういったデメリットはある。でも、私は非常に満足したので、このまま入会し、続けていこうと思っている。

他、ネイティブキャンプは教材も豊富で面白いし、「聞く・読む」コンテンツという、小説や伝記などが読めたり聞けたり、シャドーイングして録音できたりするサービス機能も備わっており、英語学習者には非常に有難い。体験した際にこちらも試していただきたい。ちなみに無料登録して、退会するのであれば7日間以内に忘れず行えるよう、スマホのアラームなどでリマインドするとよいと思う。私も今回リマインドをし、退会期限が1月1日となった。いや、無料登録する時期を完全に間違えた。落ち着いて体験に取り組める7日間を狙って登録することをおすすめする。また、講師の方がフィリピン人だけではないところも好印象で、セルビア・ナイジェリア・アンゴラカメルーンモンテネグロ・・ととにかくインターナショナル。どこデスカ?という感じだが、そういった色々な国の方の話す英語に慣れ親しむことができるところも、実際の世界の状況と同じなので様々な癖やイントネーションを知るという点で非常にメリットだと思う。

以上、この感動が冷めやらぬうちにと思い急いで書いた。ちなみに今日も午前中に2コマ、楽しく英会話を受講した。これで来年、思う存分英語スピーキング力を伸ばせると思うと、良い年が越せると大変清々しい気持ちになっている。長年の「英語を話す人がいない」問題を解決でき、本当によかったと感じている。このままこのネイティブキャンプを頑張ると、必然的に自分の望む英語の到達点にたどり着けると感じ、このツールを得たことにるんるん浮き足立っている。でもこれ本当に、現代のITの恩恵そのもので。この現代ならではの、身近にいつでも英語を話せる人がいてくれるという感動をっぜひ多くの英語難民の方に味わっていただきたい。(ネイティブキャンプ の回し者では全くございません)

ネイティブキャンプ

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「なんか、この人変」アスペルガーの話し方の独特な特徴8個(番外編:表情について)

アスペルガーにはアスペルガーの話し方の独特な特徴がある。それは一般人からしたら意味不明の要素が満載。

日々我が家のアスペルガー夫の話し方には疑問を呈すばかり。基本会話していても微妙な違和感を感じる。この言葉にできない「なんか、この人変」なリストを改めて8個にまとめ、自分のモヤモヤを備忘録的に残してみようと思う。

身内や周りの方で下記8個に該当する数が多い人は発達障害の可能性を考えてもよいように思う。どの項目も単体でみると「いるいる、そういう人」と思うことも、どれもこれも当てはまるとアスペルガーの特徴となる。

 

アスペルガーの話し方の特徴*

1)妻を名前で呼べない

夫が私を何て呼ぶか。つい最近まで私の旧姓の苗字で「〜〜ちゃん」と呼んでいた。(例えば山本さんならやまもとちゃん、のように)

今は進化して「ねえ」とか「ちょっと」。

付き合っているときに必ず通過する儀式、「ねぇ、なんて呼んだらいい〜〜?私はじゃぁ〜〜って呼ぼうかな♡」というポイントを通過することももちろんなく。そんなこと、彼の人生で経験したことがなかったらしい。「人って付き合ってるときそういう確認作業し合うんだよ?やったことないの??」と聞いてみたことがあるが、「ない。なんのためにするの?というか下の名前で呼ばれるなんて嫌だ」と意味のわからない返事が返ってきた。夫は自分のことを「〜〜さん」と苗字で呼んでほしいらしい。「私も同じ名前なんですけど・・」このあたりの感覚、本当にアスペルガーっぽい独特なものだ。

 

2)人が傷つく言葉を平気で言う

付き合っているときに相当揉めたのがこれだった。アスペルガーには「これを言ってしまうと相手が傷つくかな」と想像する力が欠如している。そのため、思ったらそのままストレートに正直に言葉に出してしまう。そしてそのことが悪いと自覚していないため、相手が気分を害して怒ってきても、怒られている意味がわからないという状況に陥る。結果、口論になり大げんかに発展する。

よくあるのが夫の「太ったね」発言問題。夫が「太ったね」と言い、私が「そういうことは言ったら女性は言ったら傷つくから言っちゃいけないんだよ!」と返す。どこの家庭にもありそうな会話に聞こえるだろうが、アスペルガー夫はこの会話を100回しても言い続けるところに特徴がある。こちらは根気強く「人が嫌がることを言ったらだめだよ」と100回テンション変えず諭し続けるメンタルの強さを強いられる。

 

3)マシンガンのように話し続ける

 アスペルガーにはON/OFFスイッチがあるようだ。そのスイッチがONになったが最後、人がどんなに興味のない顔をしていても、あからさまに下を向いて聞くまいとしても、堰を切ったように話し続ける。その時に空気を読む力はゼロなので、とにかく相手のことはおかまいなしに話し続ける。それはもう、どうにもとまらない

夫は自覚があるようで、30分〜1時間話し続けた後はいつも我に帰り「・・話しすぎた?」と私に聞いてくるようになった。「うん、話しすぎだね。」と返す。夫がそうやって饒舌に話をし続けているとき、私は「また始まった」と思ってたいだい聞いていない。夫の顔も見ず、違うことを考えていたりテレビを見ていたりする。それでも夫は気付かず話し続けるところがある意味すごい。アスペルガー会話のキャッチボールはできない。会話がキャッチボールにならない人がいたら要注意。

 

 

4)話を遮る

話を遮るということは本人にだいぶ自覚が芽生えて気をつけているようだ。気付く前は、よく職場でも人の話を「でもさ〜、」と遮っていたらしく、自分でふと「やばい」と気づいたらしい。自覚できてきているだけマシだが、自覚していても相変わらず話を遮ってくるところがアスペルガーらしい。

たちが悪いのが、わざわざ「でも〜」と私の話を遮って話し始めた割には、全く関係のない話をしてくるときだ。私はそうやって人の話を途中で遮ってまで何を話すのかと最後まで根気強く聞くのだが、びっくりすることに、最後まで聞いたら全く違う内容だったということが多々ある。私はびっくりして「え、結局どう話が繋がるの??」と聞くと、本人いわく「思い立って突然今言いたくなったから、我慢できずに話し始めてしまった」ということらしい。その我慢できない=衝動性発達障害の特徴である。

 

5)フリーズする

 口論になったらよく起こるアスペルガー夫がとるのがこの「フリーズ」行動。こちらが正当なことなどを夫に言い、何て返せばいいのか検討がつかなくなる夫はいつも「フリーズ」する。つまり、ダンマリを決め込む。「なんか言ってよ」といっても、口をつぐんで一言も話さなくなってしまう。アスペルガーは基本饒舌だが、上記4)のようにスイッチがONにならないと話せない。そして相手から責められたり攻撃されたらスイッチはOFFとなり、逆に全く話さなくなる。そのため会話が成立せず、問題を解決しようにも会話ができないので、結局問題が解決しない。その日に解決しないため翌日に嫌な雰囲気を持ち越すこととなり、悪循環のスパイラルに入っていく。

アスペルガーの特徴として顕著なのは、攻撃されると守りに入るということ。アスペルガーの脳の構造的に、被害者意識を持ちやすいことがある。そのため、いくら妻が正論を言っていても、その言葉の音などで「自分が攻撃されている」と感じると、自分を防御するために言葉を発しなくなるのだ。アスペルガーらしい特徴といえる。

 

6)「大丈夫?」が言えない

アスペルガーの特徴は、人の気持ちに寄り添えないこと。

夫に「さっきあそこで転けて足打ってすごい痛かったよ(泣)」と言ったら、夫の返事は「・・・・。」無言である。一般人からしたら、全くの理解不能。「え、普通大丈夫?とか、怪我しなかった?とか言わないの???」と訴えることになる。

アスペルガーには、人を心配するという人間の基本機能が備わっていない。なので、「心配してよ!」と言わないと、心配してくれない。いや、「大丈夫?」と無表情で言わされるだけだが。いくら妻といえど、いまいち人のことに興味がないのだ。なので、目の前で妻が血をダラダラ流して倒れているくらいのわかりやすい出来事がないと、彼の「心配機能」は作動しない。とはいっても、やっぱり心配してほしいので、その場合は「心配してね!!」といちいち言わなければいけないのだ。

 

7)やかんが沸騰したように急にキレる

これが大問題。アスペルガーは、急にキレる。そしてそれは恐ろしい形相でキレる。そして一通りキレて暴言を吐き思う存分発狂し終わったら、それはまた恐ろしいくらいにケロッと元に戻る。その一連を見ている私はホラー映画を見ているように背筋が凍る思いをする。これが私の心臓に最強に悪い。ケロッとした後は、「好き〜」と私に無邪気に言いよってくるピュアな少年ほどの変わりようを見せてくる。これは暴力を振るう夫がその後妻に優しくするどうしようもない夫と似たような恐ろしさではないか。何度もこの瞬間に出くわし、離婚を考える瞬間ともなってきた。

ただ、これだけは何度も話し合い、「次にキレたら離婚する」と伝えてある。それから、夫も意識してキレないように頑張っている。どうしようもないアスペルガーの特徴のように思えるが、ある程度は改善に向かわせることもできている状態である。

 

8)断固として「ごめん」を言わない

アスペルガーの特徴。それは謝れないこと。

アスペルガーの考え方の癖として、「自分は悪くない。相手が悪い。」と思う頭の構造になっているという。自分を被害者として考える傾向があり、自分は正しい、悪くないと考えている。そのため、どれだけ自分が悪いことをしても決して「ごめん」と謝ることができない。むしろ「あなたが悪い」と相手のせいにしてしまう。

夫にこのことを指摘して2年ほど経つが、一向に改善はしない。ただ、「自分は謝れない」と自覚は芽生えてきているようで、「俺は謝れないモン」と開き直って言ってくることが増えてきた。現在は私から根気強く「ごめんなさいって、大人なんだから悪いと思ったら言わないといけないよ」と植えつけている最中だ。最近、形だけは「ごめんなさい」と言えるようになってきた。ただ、その言い方はまるで16歳のヤンキー少年が先生に怒られていやいや口だけ棒読みで言いました、みたいな言い方だけれど。先は長いけど、あと5年経てばもう少しマシになっているだろうと思う。

 

*番外編)表情が乏しい

話し方に関連する番外編として、表情が普通の人より乏しいところが独特の特徴である。ニコニコしていることはなく無表情で、目は座っている。私の夫の顔つきとしては、歌舞伎系のキリッとした顔立ちをしている。アスペルガーに多い顔立ちのようだ。基本的に人に興味がないため、人の話をそもそも興味を持って聞いておらず、心も動かされない。爆笑できるほどおもしろい話があれば大いに笑うこともあるが、パッと見とっつきにくい顔つきをしている。本人が表情を作り、社交的に見せるときは優しい表情となるが、それも「作った顔」であり、プライベートでそんなに優しい顔をすることは滅多にない。このような表情の乏しさも、アスペルガーの独特な特徴の一つだ。

 

 まとめ

アスペルガーの独特な特徴として他に挙げればきりがないが、「話し方」に絞って以上8個にまとめみた。

周りにこういった方、いないだろうか。私の周りには夫以外にもけっこう身近にいる。20人に1人はいるという発達障害者。身近にいないはずは、実はないだろう。本人が困って生きづらさを感じている場合も多くあるだろうが、我が夫のように「本人が困っていない」タイプの発達障害者が多数存在することも事実。この場合、苦労するのは本人ではなく、周りの人々である。私も含め、アスペルガーADHDなどの発達障害者の独特な特徴を知っておくだけでも、不可解でしかなかった「あの人」の行動を、少し理解してあげられ、自分の心も少し軽くなるのではないだろうか。

そんなことを思い、書いてみました。

 

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アスペルガー夫は妻を鳥かごに入れたがる

最近、散々これからの自分について悩んでいる。夫から自立しようと決めた。でも、まだ具体的な方法は見出せずにいる。

最近やり始めていたやり甲斐を感じる仕事を、アスペルガー夫と上手くやっていくために手放すことを決意した。夫の応援や賛同を得られず、喧嘩ばかりしていて自分の体力が持たなくなったからだ。本当に彼のために諦めていいのか、本当はまだ答えは出ない。でも、このままでは病みそうだった。カサンドラになってはダメだ、私が病んでしまってはダメだ、と、一旦全て手放すことにした。

発達障害の配偶者を持たなければ、この感覚、わからないのではないだろうか。普通、自分のやりたいことを配偶者の反対があったからといって、そう簡単に諦めなくてもいいはずだ。でも、このままアスペルガー夫の反対を受けながら続けることは、つまり離婚に突き進んでいくことだった。まだ、結婚1年半で、離婚することを選びたくはなかった。だから、「今はまだ」と言い聞かせ、夫との結婚生活に注力することにした。

我が家のアスペルガー夫は、妻の私が遠くに行ってしまうことに文句をつける。私は最近出張が多く、月3回程度家を空けていた。そうやって家を空けるたび、夫との口論が続いた。夫は私に家に居てほしい。遠くに行ってほしくない。自分は仕事で月1、2回も休みがないのに、妻に家に居てほしい。自分は私との時間を十分取ってはくれないが、自分のことは棚上げが基本。妻が家に居ないということに異常に反応し、「他の家はそうではないでしょ?おかしくない??」としきりに訴えてくる。どうやらアスペ夫は妻を鳥かごに入れたいらしい。かごから出ていってしまうと不安で不安でしょうがないのだ。きっと彼は、自由を奪われ衰弱した鳥がかごの中で死んでいても、自分のせいだとは気づかないだろう。そんな夫の反抗にすっかり疲れ、私は色々を諦めることにした。

とはいえ、最近打ち込んでいた仕事をすっかり手放し、心にぽっかり穴があいたようになった。「あれ、なにすればいいんだっけ。」やることを急になくし、すっかり勢いをなくしてしまった。そして考えた。「新しく、できること考えないと。」

だけど、そこで女の難しさを感じた。男性と違って、子供ができれば必然的に仕事を中断必要があり、また中断しなくてよい仕事でも、ライフスタイルの変化に伴いなんらかの生き方を変える必要に迫られる。女性はそれを見越して今何をするべきか、賢く考えるよう知らぬ間に強要されている。逆に男性は、好きなことを選んでも続けられる可能性が高い。子供ができても、自分たちが産むわけではないので、仕事を中断せざるを得ない状況に追い込まれない。でも女性は、男性に産んでもらうわけにはいかないので、色々不利な状況を自分たちで抱え込むしかない。理解を得たいと願うのはいつも女性→男性であり、その逆はない。男性より心身ともにたくましくなくては生きられないのが女性の性だ。

アスペルガー夫を持つ妻の現状は悲惨だと思う。ただでさえ、想像力が欠如しているアスペルガー夫に、妻の苦しみや悩みを察知し理解できる機能ははなから備わっていない。いくら同情や共感を求めたって得られるはずもなく、ますます孤独を感じるだけ。

やりがいを感じていた仕事を一旦諦め、緊迫して思うこと→アスペルガー夫からいち早く自立しなければならない。アスペルガー夫とやっていく方法はこれしかないと最近わかった。結婚前から「あなたくらい養えるから仕事やめていいよ」と言ってくれていたアスペ夫だが、実際結婚生活は金銭面で大変なことが盛りだくさん待っていた。夫の金銭管理のできなさで、私は苦労しまくっている。夫婦だからと彼に頼る生活があるから色々上手くいかないのだ。とにかく、自立しよう、そう決めた。

もし離婚しても一人で生きていけるよう、今から準備しておこうと思う。一人で生きていけるようにしておけば、彼に頼る必要もなくなり、なにかあっても踏み切れる。

悲しいけれど、アスペルガー夫を持つ妻が持たざるを得ない諦めと決意だと感じている。

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