ほんきっき

アスペルガー夫に悶絶する新妻のほんきにっき

結婚前に確認しておくべきだった悲惨なアスペルガー夫の借金問題

年が明けた。2019年、宇宙人アスペルガー夫との幕開けは史上最悪となった。結婚して1年半の2018年年末、ついに耐えかねて私は夫に発狂し大爆発した。

半月ほど前に書いたこの日記では、12月中になんとでも解決したいこととしてアスペルガー夫の金銭問題に取り組んでいた。結局は、最悪の結果となった。
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アスペルガーはお金の管理ができない。お国でいう、歳入と歳出の管理ができない。つまり、入ってくる以上に使ってしまう。そしてそれが悪いことだという自覚がない。

そしてアスペルガーの特徴のもう一つは、お金の管理を人に任せることを嫌う。つまり、妻に家のお金の管理を任せない。自分は管理できないのに、だ。だからずっと結婚して1年半、私に全てのお金の管理をさせてもらえるよう、説得し続けてきた。でも、アスペルガーはこだわりが半端ないので、1年半それを拒否し続けるという神業を夫は成し遂げてきた。それでも追い詰め、12月に全てのお金の管理を任せてくれることを約束してくれたはずだった。なのに、約束をいとも簡単に破ったアスペルガー夫。「忘れてた」と、1年半繰り返し続けたその言葉を悪びれなくケロリと私に吐いた。その言葉のスイッチで、私はブチ切れた。

その火に油を注ぐかのようにもう一つの問題があった。それはアスペ夫がカードローンで借金をしているらしいという事実。でも、いくら借りているのか口を割ることなく結婚1年半が経っていた。いい加減、白状することを迫ったこの年末。アスペルガー夫はどういう行動をとったか。

黙秘

あなた、黙秘する権利あると思ってます?取り調べ中の警官と容疑者バリに、「いったいいくらあるんだ」と攻め立てる私と無表情で黙り続ける夫。その夫の姿はまるで、白状すれば全てが終わってしまうことを見越して黙り続ける容疑者のようだった。黙秘を長時間続ける容疑者に私は切れた。結婚後、初めて言葉通りに切れてやった。精神戦に負けたのは私だった。私は30cm顔面で話しかけても平気で黙り続ける死んだ顔の夫に、私の脳内のどこかの線がプチッと切れた。大声で叫び狂った。1/3演技は入っていただろうけれど。2/3は本気で発狂した。もう、結構本当に全てどうでも良くなった。気を遣うことなく好き放題暴言を吐いてみた。すると、なんということでしょう。

いいようのないスッキリ感に包まれた。あ、そうか。こんな理不尽極まりないアスペルガー夫には、発狂してもいいんだとわかった。なにか解放された。もう、すぐ離婚してもいいし、なんでもいいや。もう頑張るのは疲れた、と。「自分の生きたいように好きに生きていって。あなたのこと、心から大嫌いだから。」と吐き捨てた。夫に触れられるのも嫌なレベルとなっていた。

そうやって妻の怒り狂った姿を見たアスペルガー夫はどうしたか。すごく怒られていることは自覚したようだ。「ねぇーーー、あなたの言う通りにするから仲良くしてよーー。ねぇーーーー。」とスリスリ擦り寄ってきた。一晩「さわるな。」と夫の擦り寄りを全身全霊で拒絶した。

翌朝、まだ人を殺しそうな目で夫を見つめる私に対し、夫は堪忍したのか、ようやく黙秘をやめ、カードローンの借金額を白状した。死刑宣告を覚悟した容疑者のようだった。さて、それはいくらだったか。

 

200万円弱。それにリボ払い残高が100万弱。300万円近い金額が実質借金としてあることが判明した。結婚1年半たって、ようやくわかった事実だった。結婚前から借り続けていたようだった。

これもまた、アスペルガーの特徴だといわれている。アスペルガーは飛び抜けた才能を持つ人が多いので、高収入な人が多い。そして高収入であってもお金が足りず借金をする。常識では考えられないことを彼らは平気で日常的に行っているという性質がある。いくらお金が入ってこようと、それ以上に使ってしまう。夫の場合、物欲もなく仕事ばかりしている人間なのに、一体なぜお金が貯まっていかないのか全く理解不能の域だった。でも残念ながら脳障害なのだから、障害として認知しない限り、理解ができる日はまてど暮らせどやってこない。

さて、借金額があらわになり、私はどうしたか。社交辞令のように一応、真っ当な質問をしてみた。「どうして借りる必要があったの?」答えは予想通りだった。

「わからない。」

うん、そうでしょうね。アスペルガーのモデルアンサーが返ってきた。障害だから、わざとやっていない。知らずにやっているので、理由などわかるはずがない。毎月、お金の管理ができずに少しずつ赤字を積み重ねた額の結果、というだけだ。

300万円という額、私はけっこう大きいと思っている。それを結婚後1年半経ち知らされたということに対し、私は夫に怒る権利も離婚を考える権利もあると思っている。それでもアスペルガー容疑者は、全て白状した途端、罪が許されたかのように晴れ晴れしい表情をしていた。これでお咎めなし、と思っているらしかった。私はその不思議な生物をただ見つめ返すしかできなかった。

年末は実家に帰る予定だったので、言葉通り「実家に帰らせていただきます」と言い、借金発覚の事実をお土産に実家に帰った。夫には「そのようやく知った事実を持って、今後について離婚も含めて考えさせてもらう」と伝えて家を出た。夫は「えーー、実家に帰っちゃうの?」と無邪気な子供のような声で私を引き止めたが、うんざりしてしょうがなかった。私は死んだような表情で彼を後にした。

実家に帰り、母にこれらの経緯を伝えた。母は泣けるほどの理解力で的確なアドバイスをくれた。

「家計としては実質破綻してるわ。でも、銀行に借りて、カードローンもリボ払いも全部支払い終えて、立て直して。大丈夫、まだ結婚したてだから、お金がなくてもこれから貯めていけば大丈夫だから。もうちょっとやってみたら。」

母は夫がアスペルガーであることを理解してくれている。母のまわりにはアスペルガーの親類や友人などが多く、彼ら彼女らの奇妙な行動に半端ない理解力があるめずらしい人間だった。だから私は救われている。

母に伝えてとても気が楽になった。両親に嘘をついて、うまくいっていないのにいっていると言い続けることはつらかった。アスペルガー夫のやりきれないトラブルに対し、一緒に考えてくれる協力者を私も得る必要に駆られていた。そうしないと、孤独すぎて頭が狂ってしまうと真剣に危機感を感じていた。

昨日実家から戻り、また夫と喧嘩を再開した。あたらめて「あなたのこと、大嫌いです」と伝えておいた。そして本日、銀行で借り入れの手続きなどを何社か行った。今は審査結果を待つしかない。これで銀行からお金が借りられなければ、彼の親に全部ぶちまけ、彼の親からお金を借りて対応しようと考えている。

今から結婚する方は、相手がアスペルガー夫かどうかに関わらず、結婚前に借金があるかどうかの確認をしっかりしておいた方がいいと思う。私のように、結婚後にアスペルガーだとわかる場合もある。「この人は大丈夫」という思い込みは危険だと身をもって経験した。私のように結婚後に発覚しても立て直すことも不可能ではないだろうが、夫への信用は失墜し、好きだという気持ちは空高く飛んでなくなってしまった。だから、何事も結婚前が重要だとわかった。そしてもし結婚後に夫がアルペルガーだと判明した場合は、すぐ借金があるかないかを確認していただきたい。高確率でなんらかの金銭面での問題があぶり出される可能性が高いと思われる。同時に自分のケアができるよう、周りに協力要請を請うこともする必要があると思う。

 

 

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