ほんきっき

アスペルガー夫に悶絶する新妻のほんきにっき

アスペルガー夫の子を妊娠するという是非について

大変ごぶさたしております。

 

 

今日は、タイトルにある通り、ご報告。

 

 

 

先日、妊娠が発覚した。

 

 

 

結婚2年半での出来事だった。

 

 

今はまだ7週目の小さな命。

 

まだ、いくらの粒ほどの生命。

 

まだまだ流産の危険もあるし、ブログで報告するにはまだまだ早い段階。

 

 

だが、この特殊な「アスペルガー夫の子供を妊娠する」という出来事について、この瞬間の心境を一度書いておきたいと思った。

 

同じようにアスペルガー配偶者を持ち、子供を授かるべきか迷っている方へ。

 

何か、参考になればと思い、今回書いてみようと決心した。

 

 

 

 

よく、前々から聞かれるのが「アスペルガー夫との子供を持つのはやめたほうがいい」というアドバイス

 

私もこれまで、見ず知らずの方々から何度かそのようなアドバイスをいただいてきた。

 

そして私自身、子供を授かることにずっと迷ってきた一人だった。

 

 

でもある時を境に、吹っ切れたことがあった。

 

 

アスペルガー夫との子供は、高確率で遺伝し、子供もアルペルガーとなる可能性が高い。

そして中でも特に、男子の子供に高確率で遺伝するということもわかっている。

 

 

その事実をしっかり胸に切り刻んでも、それでも子供を産もうを覚悟した時期があった。

 

アスペルガー夫に関しては、子供ができても、もしなにかあれば離婚しよう。

 

そんな覚悟も、同時に持っていた。

 

その時期からはグチグチ悩むのはやめ、積極的に子供を授かることを考えるようになった。

 

 

今現在、アスペルガーの配偶者との子供を持ち、苦悩されていらっしゃる方はたくさんいるだろう。

アスペルガー夫や妻と、アスペルガーの子供のダブルパンチで、日々辛い経験をされている方がいらっしゃるだろう。

 

そんな方々の中には、「絶対アスペルガー夫(妻)との子供は持たないほうがいいよ」と言われる方もいるだろう。

 

 

それでも、私の意見はこうだ。

 

 

「自分の人生、自分が選択するしかない。」

 

 

誰が何を言ったとしても、そこに責任は伴わない。

 

私の人生を他の誰かのアドバイスを基に決めたとしても、自分の選択ではない。

 

結局、自分のことは自分で決めるしかない。

そして、自分がその責任を取るしかない。

 

そうすることしか、後悔のない人生はないと思っている。

 

もし、自分の子供がアルペルガーを受け継ぎ、将来大変な苦悩を背負うとする。

 

それでも、自分が覚悟を決めて宿した子供なのだ。

 

自分が責任を取る。

 

その覚悟で子供を授かるしかないと考えている。

 

 

どんな結果になろうと、自分が考えて選択した結果であれば納得できる。

頑張れる。

 

でも、もし見知らぬ人のアドバイスを素直に聞き、子供を授からないという選択をしたら。

 

その選択が正しかったのかどうか、一生悩むことになる。

 

 

子供を持つという選択。

持たないという選択。

 

どちらも正解なのだ。

 

ただ、大事なことは一つ。

 

それを自分自身で選択するということ。

 

 

それが、私が出した答えだ。

 

 

 

もうすでに、妊娠にまつわるアスペルガー夫との新たな戦いは日々繰り広げられている。

 

新境地だ。

 

 

アスペルガーは、未経験の境遇にめっぽう弱い。

 

データの蓄積がないためだ。

 

過去のデータを基に行動・言動を決めているアスペルガー本人たちにとって、「パパになる」ということはまさしく、「ザ・未知との遭遇」。

 

日々妻が求める「パパとしての」なすべき行動・言動に日々戸惑っている。

 

そんな妊娠中のアスペルガー夫の行動言動を、これからはネタにしてしばらく書いていこうと思う。

 

 

 

 

まず一つ小ネタとして。

 

 

アスペルガー夫が妻から「妊娠したの」と告げられたら、なんと答えるか。

 

 

我がアスペルガー夫は、一体なんと言ったと思われるだろうか。

 

 

ある日、少し生理が遅れていた私は、まさかと思い念の為妊娠検査薬で検査してみた。

 

全く期待していなかった自分は、検査薬がすぐさま陽性に反応したのに、とにかく腰を抜かした。

 

まさか、妊娠しているとは。

 

嬉しくも戸惑いを隠せない朝だった。

 

さて、どうやって夫に報告しようかと考えたが、特に思いつかないので、普通に報告しようと思った。

 

夫が帰ってきて、玄関から上がった瞬間、すぐさま妊娠検査薬を手に持ってこう伝えてみた。

 

「妊娠したみたい。」

 

 

「・・・・・・・・・・・・・」

 

夫はまず、無言で無反応だった。

 

 

「え、なにかないの??」

 

「ねぇ、なんかないの???????」

 

と、言葉を引き出してみた。

 

 

するとようやく言ったのがこの一言だった。

 

 

 

 

「おめでとうございます。」

 

 

 

 

 

膝がガクンとなった。

 

 

 

おかしい。

おかしすぎる。

 

 

普通、一緒に「やったね!」とか「え〜、うれしいね!」などと喜び合うのが一般的な風景ではないのか。

 

そんな普通の返答を期待していた私のイメージを見事にぶっ壊してくれた。

 

 

それが、アスペルガーのすることだ。

 

 

未経験ゾーンにおいては、過去のデータがなくて正解がわからないのだ。

 

だから、へんてこりんな言葉を発してしまう。

 

 

そこで、

 

「普通、一緒に喜びあうんだよ!!」

 

「やったー!とか、嬉しい!とか夫も喜ぶものなんだよ!!」と教えてみた。

 

 

そうすると彼は、教わった通り、

「嬉しいね!」とわざとらしく喜ぶフリをしてみせた。

 

 

こうやって経験したものは、次は少し上手くできるようになるだろう。

 

その次がもうあるかはわからないが。

 

 

 

 

妊娠が発覚したその当日から、さっそくアスペルガー夫の戦いは止むことはなかった。

 

 

アルコールのこと。

タバコのこと。

新車の選びかたのこと。

 

 

また、昨日もタバコのことで大喧嘩をした。

 

これからまたどんどんこれらのネタを書いていこうと思う。

 

 

 

妊娠してから喧嘩続きの我が家だが、一筋の光もないわけではない。

 

 

それは、妊娠が発覚し、病院に行き正式に妊娠だと告げられたことを夫に報告したときのこと。

 

 

その時、改めてアスペルガー夫は妊娠が本当だということを認識したようだ。

 

それまで、妊娠検査薬を使った私の「妊娠したの」という報告では、実感できていなかったようだった。

 

本当に子供がいるんだ!と突如実感したらしいアスペルガー夫は、心機一転、頑張る気力がもりもり湧いたようだった。

 

「俺、頑張るよ!!!!」

 

と、宣言していた。

 

家事も手伝うし、子供のために俺は頑張る!

そう嬉しそうに私に宣言した。

 

 

私は反対に、彼を脅しまくって警告した。

 

 

「これから、子供の健康を脅かすことをしてきたり、父親として失格だと思ったら容赦なく離婚するよ。」

 

「一緒にいたら穏やかにストレスなく妊娠生活が送れないと判断したら、迷いなく実家に帰るよ。」

 

「子供が生まれて、あなたとはやっていけないと判断したら、子供を連れて出て行くよ。シングルマザーとして生きる覚悟はあるからね。」

 

と言っておいた。

 

なにかあなたがやらかしたら、子供を失うことになるよ、ときつく伝えておく必要性を感じていた。

 

 

はじめが肝心だと思ったからだ。

 

 

これだけは言っておかなければと、思う存分脅し文句を並べておいた。

 

夫はそれでも、「俺、頑張るよ!!!」

とそれは不思議なほど高いモチベーションを保っていた。

 

 

 

これだけでも、普通の夫婦が交わす言葉ではないだろう。

 

少なくとも、私たちに「絵に描いたような理想の家庭生活」が望めないことは百も承知の上で生きている。

 

これから、妊娠生活も、子供が生まれてからも、波乱しかない日常なのだろう。

 

それでも、上記の私のアスペルガー夫への言葉通り、やっていける限りはやっていく。

 

そして、やっていけないと判断したら離婚する。

 

そうやって、アスペルガー夫と一生生きて行く約束はしない。

 

理想的な円満家庭も望まない。

 

 

冷淡に聞こえるかもしれないが、それが私が選んだ道だ。

 

それを続けて行くのも、やめるのも、自分の判断で行うつもりだ。

 

 

 

 

 

今、アスペルガーの配偶者と子供を授かるか、迷われている方へ。

 

色々なアドバイスやもっともらしい意見、過激な情報など、色々な情報元があると思う。

それでも、ぜひご自分らしい答えを導かれてほしい。

親に言われたとか、経験者に言われたとか、あなたを悩ませるものは山ほどある。

 

 

それでも、あなた自身がどうしたいのか。

ひたすら考え、自分の心に耳を傾けてほしい。

 

そして、それに伴う結果に責任を持つ覚悟を決めてほしい。

 

 

それができれば、十分ではないだろうか。

 

 

自分は、思っているより強いのだ。

 

 

自分の決断ほど大切なものはない。

 

 

どうか、後悔のない、自分らしい決断ができますように。

 

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