くらやみらんぷ

くらくなったららんぷを灯そう。 *****アスペルガー夫を持つアラサー主婦のこんなはずじゃなかった七転八倒新婚ライフ*****

日本人必読書「武士道」レビューと考察|日本人とは何?

今から約20年前に

ニュージーランドへ留学した。

 

その際、

「日本人とは何か」ということをよく考えた。

 

日本の外に出て

地球の反対側から日本を眺めたとき、

日本とはどんな国か

何も知らないことを知った。

 

現地の人から日本について聞かれる度、

いつも言葉に詰まった。

 

だんだん

「日本人ってどんな民族か」

「日本ってどういう国か」

知らないといけないと痛感した。

 

でも、

考えてもわからなかった。

なぜなら

学校でそんなこと

一度も教わらなかったからだ。

 

 

 

こうしてそのまま大人になった。

 

「武士道」を読んだ今なら

もっとうまく答えられる気がしている。

 

 

現代の日本人ではなくても

少なくとも戦前まで

日本人とはどんな民族だったのか。

 

そして今私たちは

何を忘れてしまったのか。

 

何を取り戻さないといけないのか。

 

 

武士道を読んだ感想と

個人的な考察をここに記録したい。

 

 

 

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「武士道」と聞くと

どんなイメージを持つだろうか。

 

今の日本人は忘れてしまった精神

だと考えるだろうか。

 

 

私は結論から言うと

現在でも我々は

「武士道」の精神を忘れてはいない、と思う。

 

ただ、

「忘れさせられていて」

「思い出せないようにされている」

のだと思う。

 

なので、

我々が今すべきことは

その精神を「もう一度思い出す」

ことだと思っている。

 

 

 

まず、武士道とはなにか。

 

本文から引用すると

 

一言でいえば「武士の掟」、

すなわち「高い身分の者に伴う義務」

のこと

 

 

つまり、武士達が

「武士のあるべき姿」を定めたものである。

 

そしてそれは

キリスト教の聖書のように

言葉で書かれることはなく

言葉で武士達が教わったもの。

 

そして「武士のあるべき姿」

の内容は多岐に渡るが、

中でも一番大切にしたのは

「義=正義」の精神だった。

 

正義とは、

「正しいことをする」ということ。

 

自分にとって得だからする、

損だからしない、

ということではなく

社会的に、人として正しいからする、

ということ。

 

それが「義」であり

武士道で一番大切にされた。

 

 

 

なぜ大切だったか。

それは、

「義」が一番難しいからだ。

 

 

自分の損得勘定ではなく

正義を貫いて生きること、

それが一番難しいから

「義」を一番に据えて武士の掟とした。

 

 

それが現代では忘れられ

「損得勘定」で

生きる人間ばかりになってしまった。

 

「儲かるから」という理由で

法的にグレーゾーンでも

罪に問われなければやってもいい、

という生き方が増えてしまった。

 

政治家も企業も

そんな考え方に染まり、悪事が横行している。

 

政治家は

自分の正義を貫くより

選挙に勝つための行動をとる。

 

企業は

グレーゾーンで

「法的に罪には問われない」

と知ると、積極的に脱税に勤しむ。

 

日本語にすると

「卑怯」で

「恥さらし」で

「良心の呵責」

に問われるようなこと、

つまり武士道で一番に禁止することを

するようになってしまった。

 

 

そして我々一般市民も

「罪には問われないから」と言って

匿名でインターネット上にて

人を傷つけ合い、

フェイクニュースを流して

世間を混乱させている。

 

若者は

電車で堂々と化粧をし、

損得で会社を選び、

自分が得をするよう定時で退社する。

 

 

毎日のニュースを見て

がっかりすることばかりだ。

 

 

今の現状を考えると

日本人は武士道精神を

忘れ去ってしまったと感じざるを得ない。

 

でも

はじめに言ったように

私は本当は「忘れていない」と思う。

 

「忘れさせられている」のだと思う。

 

 

その理由は、戦後教育にある。

 

 

第二次世界大戦で私たちは敗戦し、

「負けた国」として

振る舞うよう強制させられた。

 

「負けた国」

として色々なものを捨てさせられた。

 

その一つがこの

アイデンティティー」だった。

 

日本人の武士道精神は

あまりにも強固で頑丈で

それが他国にとって脅威だったからだ。

 

またいつ日本が力を取り戻し

反撃してくるかわからない。

そう思った「戦勝国」が

日本を封じ込める方法として

アイデンティティー」を奪った。

そうすれば

この国の力は弱まり

反撃できない弱い国になるだろう、

と思われた。

 

そしてそれが

思惑通り実現しているのが今の日本だろう。

 

 

日本はかつて武士だった心を忘れ

武士道精神に則って生きていた

時代を忘れさせられた。

 

 

そうして代わりに植え付けられたのが

・お金が全ての「拝金主義」

・経済が全ての「経済至上主義」

・目に見えるものが全ての「物質主義」

という、

「正義」とは程遠い考え方だ。

 

 

そうやって日本は

グローバル化の波に

流され渦に飲み込まれ

完全に「日本人とは何か」

というアイデンティティーを

忘れさせられてしまった。

 

でも、

決して忘れ去ってはいない。

なぜなら、我々の心に

「良心」が残っているからだ。

 

アダムとイブのように

生まれながら人間は

「原罪」を背負っている、

というキリスト教と違う。

 

神道の理論は

人間の魂の生来の善良さと

神にも似た純粋さを信じ、

魂を神の意志が宿る至聖所

として崇めている

と新渡戸氏が本文で言うように、

本来の日本人は「善良」だ。

性善説」をとるのが日本人。

 

人は生まれながらに善良だということだ。

 

日本人が祖先から受け継ぐ

この精神やDNAは、

簡単に消えることはない。

 

なので、

しっかり自分のDNAや血や

本当の自分と対話すれば、

必ず日本人には良心がある。

 

その良心を自分が見つけ

戒める心が必要なのだと思う。

 

日本史を学ぶとよくわかるが、

我々の祖先が守って育んだ

誇るべき日本人の精神は

簡単に失わせてはいけないのだ。

 

なんとしても、

もう一度思い出し、

日本人全体で誇りを取り戻すべきだ。

 

 

本書を読み続ける間

ずっと気になっていた

「武士道精神は失われてしまうだろうか」

という問いに、

新渡戸氏が最後に答えてくれ

清々しく読み終わった。

 

最後の一小節はこうである。

 

サムライの勇気や民族の栄誉の学院は

破壊されるかもしれないが、

その光と栄光はその廃墟を超えて

生きながらえるであろう。

あの象徴たる桜の花のように、

四方の風に吹き散らされた後でも、

その香りで人類を祝福し、

人生を豊かにしてくれるであろう。

 

「その廃墟を超えて生きながらえるだろう」

というこの言葉通り、

武士道精神は今もこれからも残っていくはずだ。

そして、

日本人がその武士道精神を

今こそ取り戻す時なのだと思う。

 

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日本人の必読書「武士道」

ぜひ、気になっている方は読んでいただきたい。

 

 

↓ 私が読んだのはPTP文庫のもの。

この内容がほぼワンコインで読めるなんてすばらしいと思う。

武士道 (PHP文庫)

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